検温カメラで撮影した顔画像は「個人情報」 事業者における使用・廃棄の注意点
月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2023年09月14日

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政府の個人情報保護委員会は9月13日、オフィスや飲食店・量販店、公共施設の入り口などに設置された検温用のサーマルカメラが、個人情報に該当する顔画像を取得している場合もあるとして、事業者に対し使用や廃棄に関する注意喚起を行った。
検温のために設置、本人が知らない間に顔画像取得 漏えいしたケースも
個人情報保護委員会は、顔画像の撮影が個人情報の取得に当たるとして、利用目的が明らかでない場合は、本人に通知、または公表することなどを事業者に求めた。
サーマルカメラを巡っては、新型コロナウイルスの拡大防止のため、商業施設などで急速に普及したが、検温を受けた本人が知らない間に顔の画像が記録されていたり、画像が保存されたまま転売されたりした事例が相次いで発覚した。
サーマルカメラは、コロナ禍で従業員や来店客の検温のために急速に広まった。コンセントにプラグを差し込めばすぐ使える簡単な仕組みで、顔画像を読み出すような操作画面もないなど、設置した事業者も顔の撮影や記録について知らなかったケースがほとんどだとされる。
個人情報保護委員会は、サーマルカメラで収集できる顔の画像により個人を識別できるため、個人情報保護法が定める「個人情報」に当たると指摘。
設置事業者に対し、特定の個人を識別できる顔画像を取得する機能があるか確認した上で、画像を保管したり、特定の個人情報を検索ができるデータベースとして管理したりする場合には、必要のないデータを消去したり、漏えいを防ぐための安全管理措置を講じたりすることを求めた。
個人情報保護委員会が求める対応策
個人情報保護委員会が設置事業者に求めた具体的な対応策は以下の通り。
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