改正公益通報者保護法対応完全ガイド

「公益通報者保護法」はどのように見直されてきた? 基礎知識と改正の経緯

弁護士法人堂島法律事務所 弁護士 横瀬 大輝
最終更新日:
2026年02月20日
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2025年6月、公益通報者保護法の一部を改正する法律が成立・公布されました。これにより通報者の保護がより強化されることとなります。本稿では、法の基礎や改正点の概要を解説するとともに、実務上取るべき具体的な対応策について解説していきます。今回は、まず公益通報者保護法の基礎を整理します。

公益通報者保護法とは

2000年頃から、事業者による食品偽装やリコール隠しなど、国民生活の安心・安全を損なう事業者の不祥事が相次ぎました。

これらの不祥事の多くは、事業者内部の労働者やその他の関係者による外部への通報を契機として明らかになったものです。

ですが、労働者は事業者内部の不正行為を最も早く知り得る立場にある半面、その事実を勤め先の事業者や上司の意に反して通報した場合、解雇、懲戒、不利益な配置転換、嫌がらせといった不利益な取り扱いを一方的に受ける恐れがあります。

このため、2004年6月に公益通報者保護法が制定されました。どのような内容の通報をどこへ行えば、労働者が不利益な取り扱いから保護されるのかが明確化されたのです。

公益通報者保護法では、労働者が不正の目的でなく、法の別表や政令に列挙された一定の法律違反(以下、「通報対象事実」)を通報することを「公益通報」と定義し、公益通報が通報先に応じて定められた要件を満たした場合には、公益通報を理由とする解雇を無効とし、その他不利益な取り扱いを禁止しています。

公益通報の対象となる通報先として、(1)事業者内部に対する公益通報(以下、「1号通報」)、(2)権限を有する行政機関に対する公益通報(以下、「2号通報」)、(3)「その者に対し当該通報対象事実を通報することがその発生またはこれによる被害の拡大を防止するために必要であると認められる者」に対する公益通報(以下、「3号通報」)があり、それぞれに異なる保護要件が規定されています。

1号通報については、「通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると思料する場合」に保護の要件を満たしますが、2号通報には「不正があると信じるに足りる相当の理由(目撃情報、証拠など)」など、1号通報よりも厳しい要件が求められ、報道機関等を想定した3号通報にはさらに厳しい要件が規定されています。

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プロフィール

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弁護士法人堂島法律事務所 弁護士
横瀬 大輝

弁護士・公認不正検査士。2013年弁護士法人ほくと総合法律事務所入所。2020年堂島法律事務所入所。内部通報制度構築支援・外部窓口受託、危機管理・不祥事対応、コンプライアンスを専門分野の一つとする。上場企業、スタートアップ企業、中小企業、自治体などのさまざまなステージの企業・団体の内部通報制度に関与経験を持つ。

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