企業活動へのクマ出没の影響は全国規模 イベント中止や出勤不可の決断を下した企業も TSR調査
月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2025年12月15日
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2025年の「今年の漢字」に「熊」が選ばれた。全国各地でクマ被害が相次いでおり、社会・経済に与えるクマ出没の影響も小さくない。
東京商工リサーチ(東京都千代田区)が12月11日に発表した「クマ出没と企業活動への影響」の調査結果では、各地の企業活動に影響が広がっていることがわかった。宿泊業では4割近くの企業がクマの影響が出ていると答えており、同社は「クマの被害は、直接・間接を問わず全国に広がり、企業活動へのリスクになっている」と指摘している。
被害防止への投資や従業員への周知を迫られる企業が多数
クマ被害の影響があると回答した企業に具体的な内容を複数回答で聞いたところ、小売業では約半数が「来客・受注が減った」と回答した。
建設業では半数以上が「被害防止のための投資が必要になった」と答えている。多くの業種で「従業員への周知・啓蒙に迫られた」企業の割合が高く、特に建設業(64.3%)、金融・保険業(60.0%)、運輸業(52.9%)では過半数を超えている。
イベントの延期・中止や、訪問の取りやめを余儀なくされた企業も少なくなく、「従業員がクマに襲われた」(群馬県、道路貨物運送業、中小企業)、「従業員が出勤不可となった」(秋田県、飲食料品小売業、中小企業)といった深刻な事例も報告されている。
宿泊業では約4割にクマ出没の影響、間接的な影響は全国規模に
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