職場でのネガティブ発言、許容度は各自の孤独感の強さで異なる? コクヨ、職場マナーを調査
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コクヨ(大阪府大阪市)は9月24日、働き方に関するレポート「WORK VIEW 2024 -職場マナーの現在地-」を公開した。職場における規範性や道徳性(=マナー)の変容について、国内約5600人のワーカーへの意識調査を基に分析。現在の職場を象徴するような10のマナーを紹介している。
「自分自身の職務をネガティブに語る」は多くの人が「不適切」とするが……
同レポートで紹介している10のマナーのうち「職場で愚痴は過去のもの」では、職場においてどういった発言・態度が不適切もしくは適切か調査している。たとえば「自分自身の職務をポジティブに語る」については、「不適切」は9.7%で、「適切」は52.7%だった。一方で、「自分自身の職務をネガティブに語る」については、「不適切」43.5%で、「適切」14.3%となっており、職場でのネガティブな会話は不適切とされ、ポジティブな発言や態度が推奨されていることがわかる。
ただ、大局的にはネガティブな発言は不適切とされるものの、愚痴や皮肉、他者批判といった発言に対する許容度は、ワーカーが抱える孤独感の強さで異なるという。
例を挙げると「自社の商品や経営を皮肉って場を和ませる」への反応として、孤独感が低い人の場合では「不適切57.8%・適切9.2%」だったのに対して、孤独感が高い人の場合は「不適正26.7%・適切36.4%」と、不適切と適切への反応が異なる。
さらに「会社や上司、同僚に関する愚痴を話す」については、孤独感が低い人では「不適切40.1%・適切16.6%」だった一方、孤独感が高い人は「不適切22.1%・適切42.4%」となった。
これに対してレポートでは、「孤独だから否定的な発言を歓迎するのか、否定的な発言を同僚と交わすから孤独を感じるのかは特定できないが、否定的な発言と孤独感には一定の関連性があると考えられる」と分析する。その上で「多くのワーカーが同僚と肯定的に会話することを職場における『善』と感じており、それを阻害するような否定性を遮断することが社会的な健康に結びつきやすいのかもしれない」とする。
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