他人ごとでは済まされない! ネットの誹謗中傷・炎上が企業に与える影響とその対策

軽い気持ちで投稿したら瞬く間に拡散……なぜ起きる? 誹謗中傷・炎上パターンと企業に与える影響

弁護士 船越 雄一
最終更新日:
2024年09月12日

最近、芸能人や五輪選手など有名人への誹謗中傷・炎上に関するニュースが世間をにぎわせています。「しょせん他人ごと」といわんばかりに、弁護士目線でインターネット上のぼう中傷や炎上等を描くドラマや漫画が話題になることがありますが、当事者となってしまえば「しょせん他人ごと」では済みません。そこで本シリーズでは、「他人ごとでは済まされない! ネットの誹謗中傷・炎上が企業に与える影響とその対策」と題し、インターネットトラブルが起こるメカニズムから、誹謗中傷・炎上の予防方法、トラブルに発展した際の有効策などについて、3回に分けて紹介します。初回となる今回は、ネットの誹謗中傷・炎上が起こる背景や、どのような事象があり得るか、そして企業にどのような影響を与えるのかに関してまとめていきます。

誹謗中傷や炎上が起こる背景として何が考えられるか

(1)匿名性という勘違い

主に誹謗中傷についていえることですが、匿名であると信じて安易な投稿が行われることが多いです。匿名掲示板やSNSは、基本的に本名を登録せずとも利用できるため、イラッとすることがあったときについ瞬間的に安易な投稿をしてしまい、その表現が行き過ぎ、他人を誹謗中傷してしまうということがあります。

また、自分の勤務先等がばれないと思って職場の愚痴や顧客情報などを投稿したところ、勤務先が特定され、勤務先もろとも炎上するということも起こりがちです。

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プロフィール

弁護士
船越 雄一

2013年弁護士登録(埼玉弁護士会)。弁護士法人戸田総合法律事務所パートナー弁護士。インターネット上の誹謗中傷対策を専門とし、削除・発信者情報開示請求などとともに、労務管理に関する案件も多く取り扱う。また、誹謗中傷対策に関する専門家向けの研修や、学校や地方自治体主体の講演も行う。主な著書(共著)として、『最新事例で見る 発信者情報開示の可否判断』(新日本法規出版)などがある。

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