第5回 マジックインキ(寺西化学工業株式会社)

最終更新日:
2012年09月05日

 マッジクインキが誕生したのは1953年のこと。そのきっかけとなったのは内田洋行の初代社長である内田憲民が、1951年に米国視察旅行から持ち帰った一本のペンだった。「スピード・ドライ」という名前のそのペンは、何にでもよく書けて、当時アメリカでヒット商品になっていた。

 内田は帰朝報告会でこのペンを颯爽(さっそう)と取り出した、まではよかったのだが......。旅の間に乾燥してしまったスピード・ドライは全く使い物にならなくなっており、うたい文句の"サラサラ書ける"とはほど遠い代物に。

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