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戦略総務を考える【第2回】スタッフの役割を考える

2020年11月02日

■そもそも、スタッフとは

 戦略総務を考える上で、まずは原点にさかのぼって考えてみましょう。総務も人事や経理、情シスも、元をただせばスタッフ部門。このスタッフの役割とは一体なんなのでしょうか。

 まず、「ライン」と「スタッフ」という言葉。これは効率良い戦いのため、前線で戦う部隊と、後方支援する部隊との分業から始まった組織構造を指します。ラインが前線、スタッフか後方支援部隊であるのはご存じの通りかもしれません。さらに、スタッフにも、経営者の後方支援としてのブレーン、参謀役と、現場社員の後方支援、サービス・スタッフというように分化できます。

 つまり、スタッフとは、経営トップ、ライン業務を支援することで組織に貢献する役割を担っているのです。大事なのは、ブレーンであろうが、サービス・スタッフであろうが、経営、ラインに貢献して初めて存在価値がある、ということです。

■現場への貢献がスタッフの存在意義

 また、ドラッカーもスタッフについて次のように言及しています。

「スタッフの成果とは、現業の人間の効率を上げ、生産性を上げることである。スタッフは、現業の人間に対する支援部隊であって、現業の人間に代るものではない」

 現業の人間の効率を上げ、生産性を上げることである......、まさに総務が今行っている働き方改革支援そのものです。ドラッカーも現場への支援、現場への貢献がスタッフの存在意義であるといっています。

■管理と支援

 もう一つ、スタッフの在り方で極めて重要な言葉を紹介します。舘岡康雄さんの著書、 『利他性の経済学』(新曜社)の言葉です。

「管理は、自分から出発して相手を変える行動様式。支援は、相手から出発して自分を変える行動様式」

 管理とはお役所的な総務、管理総務と捉えていいかもしれません。「あれやれ、これやれ」「あれはしてはだめ、これはしてはだめ」というように、自らが定めたルールを墨守、現場の行動をそのように変えていく仕事のことです。一方、ここでいう支援とは、現場のため、経営の貢献のために自ら変化、進化していくこと。まさに戦略総務的な仕事の仕方なのです。

 つまり、スタッフとは、経営や現場に貢献するために存在する組織であり、貢献するために自らを変化、進化させていく組織なのです。

豊田 健一
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