WELL認証は、建築や街区の環境(ビルト・エンバイロメント)の性能を評価し、特に人々の健康とウェルビーイングに焦点を当てた建築基準/評価システム。身体的、精神的、社会的に良好な状態を支援するためのさまざまな機能を、パフォーマンスベースで測定・評価・認証するもの。
WELL認証は米国に拠点を置く国際WELLビルディング協会(IWBI)によって管理・運用されており、2014年にv1が発表され、2018年のv2パイロット版を経て、2020年9月にWELL v2が発表された。
WELL v2は、以下の10のコンセプトに基づいて構成されている。
WELL認証を取得するためには、全ての必須項目(Precondition)を満たし、加点項目(Optimization)で必要な数の点数を獲得する必要がある。点数が多いほど、認証レベルが高くなる。審査は書類審査と、現地での空気質・水質・光・音・温熱感などの環境測定によって行われ、認証後も継続的な環境の維持が求められる。
認証の有効期限は3年間で、継続には再認証が必要となる。また、複数の建物で構成された街区全体を評価するWELL Community Standard:や、複数の建物をまとめて評価するWELL at scaleもある。
WELL認証システムから派生した3つのサブセット認定システムがある。
WELL v2では、Bronze・Silver・Gold・Platinumの4つの認証レベルが設定されている。各認証レベルでは、10コンセプトごとに定められた最低点数を獲得する必要がある(例:Silverは各コンセプトで1点、Goldは2点、Platinumは3点)。