施設・機器管理:WELL認証

最終更新日:2024年10月01日

WELL認証は、建築や街区の環境(ビルト・エンバイロメント)の性能を評価し、特に人々の健康とウェルビーイングに焦点を当てた建築基準/評価システム。身体的、精神的、社会的に良好な状態を支援するためのさまざまな機能を、パフォーマンスベースで測定・評価・認証するもの。

WELL認証は米国に拠点を置く国際WELLビルディング協会(IWBI)によって管理・運用されており、2014年にv1が発表され、2018年のv2パイロット版を経て、2020年9月にWELL v2が発表された。

WELL認証の10のコンセプト

WELL v2は、以下の10のコンセプトに基づいて構成されている。

  • 空気(Air)
  • 水(Water)
  • 食物(Nourishment)
  • 光(Light)
  • 運動(Movement)
  • 温熱快適性(Thermal Comfort)
  • 音(Sound)
  • 材料(Materials)
  • こころ(Mind)
  • コミュニティ(Community)
WELL認証の10のコンセプト
WELL認証の10のコンセプト

認証プロセス

WELL認証を取得するためには、全ての必須項目(Precondition)を満たし、加点項目(Optimization)で必要な数の点数を獲得する必要がある。点数が多いほど、認証レベルが高くなる。審査は書類審査と、現地での空気質・水質・光・音・温熱感などの環境測定によって行われ、認証後も継続的な環境の維持が求められる。

認証の有効期限は3年間で、継続には再認証が必要となる。また、複数の建物で構成された街区全体を評価するWELL Community Standard:や、複数の建物をまとめて評価するWELL at scaleもある。 

派生した認定システム

WELL認証システムから派生した3つのサブセット認定システムがある。

  • WELL Health-Safety Rating: 建物の運用ポリシー、危機管理計画などを評価
  • WELL Performance Rating: 空気質・水質・温熱快適性のモニタリングデータなどを評価
  • WELL Equity Rating: 組織内の多様性、公平性、包括性、アクセシビリティに関する実践や目標を評価。

WELL v2の認証レベル

WELL v2では、Bronze・Silver・Gold・Platinumの4つの認証レベルが設定されている。各認証レベルでは、10コンセプトごとに定められた最低点数を獲得する必要がある(例:Silverは各コンセプトで1点、Goldは2点、Platinumは3点)。

(出典:IWBI WELL CERTIFICATION

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