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働き方改革成功のカギは総務にあり
成功の掟 第三条「目的を定めるべし」

2017年06月19日

■ 働き方改革とは?

 本コラム第3回目は、経営陣が最初に宣言するべき、働き方改革の目的について紹介します。

 働き方改革と聞いて何から始めればよいかわからない、という話をよく聞きます。
 確かに、目的がなければ何をしてよいのかわからないのは当然かもしれません。

 働き方改革の目的の前に、そもそも「働き方改革とは?」という問いに、正確に答えられる人はあまりいないのが現実です。
 働き方改革の正確な理解のために、安倍内閣で制定した、「働き方改革実行計画」を見てみましょう。


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出典:働き方改革実行計画(首相官邸ホームページ http://www.kantei.go.jp/jp/headline/pdf/20170328/02.pdf

 いかがでしょうか?
 これを見ると、
(1)処遇の改善
(2)制約の克服(時間・場所)
(3)キャリアの構築
と、大きく3つに分かれており、課題(目的)と対応策が明確に記載されています。企業が抱える課題に対して、何をすればよいのかが記載されていることがおわかりになるでしょう。
 この3つの分類には、総務が係るところが多数あると思いますので、自社の課題と照らし合わせて確認してみてください。

 第1回のコラムでご紹介しました、内閣府が「働き方改革」の重点課題として掲げているは大きく分けて2つ、(1)「男性の意識・行動改革」、(2)「ワークライフバランス」と「女性の活躍」の推進でした。
 この2項目は、働き方改革実行計画においては、処遇の改善が「男性の意識・行動改革」、制約の克服(時間・場所)、キャリアの構築が「ワークライフバランス」「女性の活躍」の推進に該当します。一つ気になるとすれば、実行計画から、介護に関する文言が消えてしまっているところでしょうか。


■ 総務が経営者に働きかける

 制約の克服(時間・場所)を、ワークスタイル変革におけるワークライフバランスの実現と解釈すれば、手段の一つとしてテレワークが考えられます。

 テレワークの目的として上位に挙げられるものは、
(1)生産性の向上
(2)移動コストの削減(通勤費用、移動費用・時間)
(3)優秀な人材の継続雇用、新規獲得
(4)ワークライフバランスの実現
等がありますが、経営者にとっての目的は経営課題を解決するもとなります。

 ある企業経営者は、「3期連続で売り上げが伸びず、このままの働き方を続けていたら業績が伸びないと感じたため、テレワークを導入し、イノベーションをおこす人材を育てたい」。明確な目的を話されていました。

 このように、経営者の働き方改革の目的としては、
(1)組織力の強化
(2)競争優位性の獲得
(3)イノベーションの創出
 これらが上位にあがってきます。目的を達成する手段としてのテレワークとなっています。

 働き方改革のきっかけとして、オフィス移転の際のフリーアドレスを導入することに伴い、テレワークも導入する、という企業が多数あります。この場合は総務が中心となりプロジェクトを推進していきます。

 テレワークにより、ペーパーレス化が実現され、紙による空間と時間、情報の制約が解消されます。
 あるいは、会議室が取れないから会議ができない、ワークフローが電子化されていないので承認をもらうために会社に戻らなければならないなど、そのような課題が解決されていきます。結果、利益の出やすい経営体質へと変化していくのです。

 働き方改革のきっかけは、上記のようなオフィス移転もあれば、各社各様です。しかし、働き方改革を何から始めるのかは、経営者が何を経営課題として捉えているかが大きく影響します。
 ですから、総務や人事から経営者に対して、働き方改革は経営課題を解決する有効な手段であると伝え、経営者がそのことを理解し、働き方改革の目的を経営者が宣言し、その目的の実現に向かって、第1回のコラムでお話ししたコンソーシアムでスタートを切るのが理想的な取り組み方といえるでしょう。

家田 佳代子
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