働き方改革成功のカギは総務にあり 成功の掟

働き方改革成功のカギは総務にあり 成功の掟 第十条「就業規則を見直すべし」

合同会社ジョイン  代表兼CEO 家田 佳代子
最終更新日:
2018年07月30日

テレワーク導入前の準備

テレワークを行う上で就業規則の見直しは重要な項目です。モバイルワークやサテライトオフィス勤務のみの場合は見直しを行わない企業も多いですが、在宅勤務を導入する場合は労災の問題もあり、就業場所に自宅を加えることから始める必要があります。

ほかにも本格導入を進める前には、情報セキュリティに関する制度の見直しや服務規律、緊急時の対応など必要に応じて変更することが望ましいでしょう。

見直すことが望ましい項目

以下にテレワーク導入にあたり、見直すことが望ましい就業規則の項目を示します。

・就業の場所

自宅の明示(労働基準法施行規則第5条2項)

・テレワーク勤務の適正

申請書を作成し、その適正(入社3年以上の者、テレワークにより生産性が上がる者等)をチェックすることにより適正を判断する場合が多い。

・業績評価・人事管理

会社へ出社する従業員と異なる制度を用いるのであれば、その取り扱い内容を説明しておく必要があります。

・賃金制度

在宅勤務等を行う従業員について、異なる賃金制度を採用する場合には、就業規則の変更手続きが必要となります(労働基準法第89条2号)。

・手当

在宅勤務等を行う労働者に通信費や情報通信機器等の費用負担をさせる場合には、就業規則に規定する必要があります(労働基準法第89条5号)。通信については家族で使用しているなど、私用でも使用している場合がほとんどのため、企業側が負担することは少ないのですが、企業が負担する場合には8時間労働と換算し、3分の1を負担することが多いようです。

・通勤費

週2日までの在宅勤務では定期代をそのままにしている場合がほとんどですが、週3日以上在宅勤務をする場合には定期券を解約して、実費精算にする企業もあります。その場合には就業規則に規定する必要があります。

・社内教育

在宅勤務等を行う労働者や管理職を対象としたテレワーク用の研修制度がある場合にも、就業規則の変更手続きが必要となります(労働基準法第89条7号)

・労務管理

賃金に直接影響するため、労使で合意をし、就業規則に定めることが必要となります。直行直帰のモバイルワークやサテライトオフィス勤務の場合と、在宅勤務の場合では把握の仕方が異なり、フレックスタイム制や裁量労働制、事業場外みなし労働時間制(労働基準法第38条の2)などの勤務形態によっても変わってきます。

特に在宅勤務の場合には深夜労働や休日労働ができてしまう環境にあるため、基本的に禁止し、やむを得ず勤務する場合には上司の許可を得ることを就業規則に定めておく必要があります。

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著者プロフィール

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合同会社ジョイン  代表兼CEO
家田 佳代子

総務省テレワークマネージャー/日本テレワーク協会講師/日本テレワーク学会会員

プロフィール
大手電器メーカーにてSEを経験、自身が介護のために介護退職した経験や、子供を保育園に預けられなかった経験から発起し、自身が利用するために当時の会社で社内情報システム部門としてセキュリティを強化し、テレワークシステムを導入。在宅介護を可能にするとともに、初期投資を半年で回収。20年前からテレワークを利用した経験、在宅勤務を余儀なくされたときに感じたことすべてを経て、株式会社インテリジェンス ビジネスソリューションズに参画後ワークスタイル変革ソリューション立ち上げ、事業責任者となる。
また、実家に帰って介護をする事になったと想定した総務省実証事業「平成27年度 新たなワークスタイルの実現に資するテレワークモデルの実証事業」にて事業責任者を歴任。鉄道系ICカード会社にて情報セキュリティ責任者での経験を活かし、地方の共有型サテライトオフィスの成功を収める。より働き方改革・テレワークに特化したコンサルを行うべく合同会社ジョインを設立。
現在、さまざまなセミナーや講演を開催。今後の育児・介護・情働き方改革・セキュリテ事情等を分析し、できない職種・業種を減らすべく、今後のテレワーク導入の動きについて積極的に講演している。

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