防災備蓄を用意すべき3つの目的と備蓄しておくべき量とは
地震や台風、噴火など、いつなんどき発生するかわからない自然災害から、従業員やその後の企業活動を守るために、準備が必要なのが企業の防災備蓄品です。ここでは、防災備蓄品がなぜ必要なのか、そして具体的に必要な量について解説します。
防災備蓄品が必要な理由
BCP(事業継続計画)における要素の一つである「防災備蓄」ですが、これを用意すべき目的と具体的な内容は、大きく3つに分類できます。
1.事業継続に必要な「業務環境」を整備するための備蓄
まずは「事業を継続する」ために必要な備蓄です。大規模な災害が発生した影響で、電気や水道、流通などのインフラが停止すると、普段と同じような業務を行うことは難しくなります。そのため、業務に必要なものを「備蓄」という形で準備します。この際に必要となる備蓄品は、原材料や資材といった業務そのものに必要な物品と、「人が働く環境を準備するための備蓄品」に分けられます。前者はBCPにおける事業継続、復旧計画の一環として準備し、後者は「防災対策」の一環として併せて準備することになります。
2.事業所から「出られなくなった」場合に必要な備蓄
大地震、噴火、水害といった物理的な被害を伴う自然災害が発生し、事業所周辺が危険な状態となり、屋外に出られなくなった場合の備えとして、防災備蓄品を準備します。特に、離島や山間部などのような災害時に孤立しやすく、救援にも時間のかかる場所においては重要です。事前に事業所周辺のハザードマップを確認し、災害リスクが高い地域である場合には多めの備蓄品が必要ですし、逆に「沈んだり、崩れたり、燃えたり」するリスクが低い場合は、それほど多量の準備は必要ないことになります。
3.「徒歩で帰宅させない」ために必要な備蓄
事業所が都市部や街の中心にある場合、高い優先度を持つのがこのパターンの備蓄です。都市部で大地震などが発生すると、多くの帰宅困難者が発生しますが、大地震直後の徒歩帰宅は、従業員自身および周辺住民の命を危険にさらす可能性があるため、可能な限り避けるべきとされています。そのため、災害発生から3日間程度、事業所にとどまる準備が必要です。徒歩帰宅を避けるべき理由は次の通りです。
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