職場で尊厳が保たれている人は約6割、2割以上が損なわれたと回答 「静かな退職」との関係も
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リクルートマネジメントソリューションズ(東京都港区)は11月20日、20歳代から50歳代の会社に勤務する正社員を対象に実施した「職場の尊厳に関する意識調査」の分析結果を公表。その結果、相対的に雇用環境が保護されている正社員であっても、職場での尊厳(人間として尊重され、その人格や価値が認められること)が損なわれ得ることを踏まえ、その実態を明らかにした。
「尊厳」に関する5つの尺度で、職場では尊厳が保たれていると回答したのは約6割
同調査では、「尊厳」に関する5つの尺度を、「敬意のある交流」「能力と貢献」「平等」「固有の価値」「全般的尊厳」と設定。それぞれの尺度につき2つもしくは3つの項目(例:「私は職場の人たちと接するとき、尊重されていると感じる」など)を設けた。
現在働いている職場について、回答者の考えに最も近いものを7つの選択肢から選択してもらう形式である「7件法」で回答を得た。その結果、約6割が職場では尊厳が保たれていると感じていることが判明。「非常にそう思う」と回答したのは1割未満にとどまったが、「そう思う」「ややそう思う」を含めると6割程度となった。
一方、「侮辱」という尺度では4つの項目(例:「私の尊厳は職場で損なわれている」など)を設け、回答を求めたところ、「職場で尊厳が損なわれている」人が2割以上いることが明らかになった。
尊厳が損なわれた際に「特に何もしなかった」と回答した人は約3割
「尊厳が損なわれた際の対処行動」についての設問では、約3割の人が、「特に何もしなかった」と回答した。その理由として、約7割が「何をしても解決にならないと思ったから」を選択した。また、4人に1人が「身近に相談できる人がいなかったから」を選択。ほかにも「社内に相談できる窓口や担当部署がなかったから」「どうしたらいいか分からなかったから」という回答も一定数あった。
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