総務のマニュアル
:
DX人材育成術~DXを成功に導く7つのキャスト~
DX人材育成の潮流とスキルの習得方法
株式会社日本能率協会コンサルティング デジタルイノベーション事業本部 DXコンサルティング推進室 室長 シニア・コンサルタント 神山 洋輔
最終更新日:
2022年12月12日
1ヶ月のアクセスランキング
社内の現有リソースでDX人材不足に対処する日本企業
「曖昧な人材像 DX人材ってどんな人?」で紹介した総務省の「デジタル・トランスフォーメーションによる経済へのインパクトに関する調査研究」によると、日本企業の53.1%がDXを推進する際の課題として「人材不足」を挙げていました。本レポートでは、不足しているDX人材の確保・育成に向けて各企業がどのように取り組んでいるかについても尋ねています。
日本企業では、「社内・社外研修の充実」を挙げる企業が47.3%と最も高い比率であり、DX人材の新規採用や中途採用を重視するアメリカ、ドイツとは対照的な傾向が見られます(図表1)。
「特に何も行っていない」という回答比率が突出している点が気になるところではありますが、いずれにしても日本企業の多くは、社内の現有戦力でDX人材不足を乗り切ろうとしている傾向がうかがえます。
既存の従業員、あるいはこれから入社する従業員に対して、知識やスキルを高める場をいかにして提供できるか、これがDX人材育成のポイントであるといえそうです。
先進企業に見るDX人材の育成方法
大手企業を中心として、DX人材育成の取り組みは加速しています。先進企業に共通して見られるのは、「○○変革塾」と称して、自社独自のビジネスの内容やさまざまな改革手法の習得、デジタル技術の知見と実装力の習得をサポートしている点です。加えて、DX人材候補生を通常業務から隔離し、数か月~数年といった長期間で集中教育を行っている点に特徴が見いだせます。いくつか象徴的な事例を見てみましょう。
※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。