航空業界に初の「パワーナップ」導入、作業員の脳疲労を軽減 専用チェアで目覚めすっきり
月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2025年02月21日

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全日本空輸(ANA、東京都港区)は2月20日、整備士と技術スタッフ向けに、航空業界として初めてパワーナップ(積極的仮眠)を導入すると発表した。仮眠には、トヨタ自動車(愛知県豊田市)が開発した「TOTONE(トトネ)」を活用する。
パワーナップとは12時から15時くらいにとる15分~30分ほどの睡眠で、脳疲労を取ることで午後の眠気を取るだけでなく、集中力の向上やストレスの軽減などの効果が期待される。ANAでは航空機の安全の更なる向上に加え、作業スタッフの働き方を変えるきっかけになることを期待する。
クルマづくりのノウハウを活用したトヨタ社製シート活用 15分の仮眠でスッキリとした目覚め
「TOTONE」は、15分〜30分という短時間の休憩でパフォーマンスを上げることを目指した仮眠に特化したシート。空間設計やシート設計、居眠り運転防止技術などクルマづくりで培ったさまざまな技術が搭載されている。
シート背面は、眠りに入る際にリラックスして呼吸をしやすくするよう膨張と伸縮を繰り返す。起床時には、背中部分に適度な刺激を与えるとともにシートが自動で起き上がり、スッキリとした目覚めを実現する。
このほか、夜明けをイメージした光や軽やかなBGMの採用や、シートの温度コントロール技術を応用し、心地よさにも配慮した。

高い集中力が求められる航空機の整備業務
航空機の安全運行には、パイロットの技術だけでなく、整備士や技術スタッフによる日々の地道な努力が欠かせない。
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