「しごとよりいのち」11月は過労死等防止啓発月間 長時間労働・サビ残など労働問題の相談強化

月刊総務 編集部
最終更新日:
2023年10月23日
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東京労働局は10月20日、「過労死等防止啓発月間」に合わせた過重労働解消キャンペーンの詳細を発表した。

「過労死等防止啓発月間」は、過労死等防止対策推進法に基づき、毎年11月に実施している。月間中は、「過重労働解消キャンペーン」として、全国の労働基準監督署で、長時間労働の是正や賃金不払残業などの解消に向けた重点的な監督指導を行う。また、厚生労働省は一般からの労働に関する相談を無料で受け付ける「過重労働解消相談ダイヤル」の開設や、シンポジウムやセミナーの開催などの啓発活動を行う。

長時間労働や賃金不払い残業が疑われる企業などに「重点監督」

キャンペーン期間中、全国各地の労働局では長時間労働や賃金不払い残業が疑われる企業などに重点監督を行う。また、長時間労働削減に取り組む企業やその取り組みに協力する取引先企業を訪問し、意見交換を行い、「ベストプラクティス企業」として事例を紹介する。

東京労働局では、2024年4月から時間外労働の上限規制を控える建設業や貨物運送業を訪問する予定。

情報提供などに基づき、企業に立ち入り重点監督を実施

労働局では、長時間にわたる過重な労働での過労死などよる労災請求が行われた事業場や、長時間労働や賃金不払い残業が疑われる企業に対して、重点監督を実施。法違反が認められた場合は是正指導するほか、 監督指導の結果、重大・悪質な法違反が認められた場合は、送検し、公表する。

対象となる事業場、確認事項などは以下の通り。

  • 対象となる事業場など
    • 過重労働による過労死などで労災請求が行われた事業場
    • 各種情報から時間外・休日労働時間数が1か月当たり80時間を超えていると考えられる事業場
    • 労働基準監督署およびハローワークに寄せられた相談等から、離職率が極端に高いなど若者の「使い捨て」が疑われる企業など
  • 重点的に確認する事項
    • 時間外・休日労働が「時間外・休日労働に関する協定届」(いわゆる36協定)の範囲内か
    • 賃金不払残業が行われていないか
  • 指導内容
    • 不適切な労働時間管理については、労働時間を適正に把握するよう指導
    • 長時間労働者に対しては、医師による面接指導等、健康確保措置が確実に講じられるよう指導

11月3日には労働基準監督官が対応するフリーダイヤルも開設

11月1日から7日は「過重労働相談受付集中期間」として、全国の労働局や労働基準監督署の相談窓口などで、労働相談と労働基準関係法令違反が疑われる情報を積極的に受け付ける。

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