総務のマニュアル脱「なんちゃってデジタル化」 総務が主導するペーパーレス化ロードマップ

「紙をゼロにする」は間違い?  ペーパーレス化を成功させるための「現状把握」3ステップ

株式会社TAKT-JAPAN 代表取締役 田代 貴祥
最終更新日:
2026年09月07日
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ペーパーレス化を推進しても紙が減らない、かえって業務が煩雑になる――。そんな課題に直面していませんか? 「紙をゼロにする」ことが目的化すると、かえって非効率を生みます。本当に必要なのは「紙とデジタル」の最適な使い分けです。本企画では、総務部門が直面しやすい「形骸化したペーパーレス化」を打破し、真のデジタル移行を実現するプロセスを解説。印刷会社を経営してきた筆者の経験や知見から、現状把握のポイントやツールの選び方、社内定着の方法などについて3回に分けてお伝えします。

「紙を減らすこと」自体がペーパーレスの目的ではない

長年にわたり印刷業界で仕事をしてきた私は、多くの「紙が使われる現場」を見てきました。当社自身も、お客さまから預かる原稿や校正紙、納品に関する資料など、社外から入ってくる紙の書類を管理しなければなりません。紙を扱う会社だからこそ、放っておくとどんどん紙は増えていきます。そのため、当社では早くからペーパーレスに取り組んできました。

私の経験からいえるのは、真に紙として残すべき書類はごく一部に限られるということです。一方で、本来紙で保持すべきものまで無理にデジタル化してしまい、現場の業務に混乱を招いているケースも珍しくありません。

紙の完全な排除は、本来目指すべき「ペーパーレス」とは異なります。紙を強引になくすことで、紙ならではの安心感や高い信頼性、扱いやすさといった価値まで損なわれてしまう現象を、私は「ペーパーロスト(ロストペーパー)」と定義しています。

本来のペーパーレス化の狙いは、紙をゼロにすることではなく、業務プロセスの効率化をはかり、最適なタイミングで必要な情報を必要な人へと届ける環境を確立することにあります。それでは、業務効率化につながるペーパーレス推進はどのように進めるべきでしょうか。まず「現状把握」をするための3ステップを見ていきましょう。

ステップ1:自社の紙を「2つの目的」に分けてみる

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プロフィール

t-tashiro

株式会社TAKT-JAPAN 代表取締役
田代 貴祥

約20年にわたり印刷業界に携わり、大手企業から行政まで幅広い事業実績を持つ。特許取得の「相続これ1冊」開発や自治体向けソリューションを通じ、市民が自立して低コストで相続手続きを行える環境整備を推進。メディア掲載も多数。「簡単に相続を終わらせる」を文化にし、行政と市民の架け橋となって誰もが安心して次世代へバトンを渡せる社会の実現を目指す。経営士、相続診断士。

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