企業の人的資本経営推進を金融機関が後押し ミサワホームが「人的資本経営評価型ローン」を成約

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ミサワホーム(東京都新宿区)は3月27日、三菱UFJ銀行(東京都千代田区)と「人的資本経営評価型ローン」に関する金銭消費貸借契約を締結したと発表した。企業の人的資本経営を金融面から支援する動きが、民間でも広がりを見せている。
人的資本経営の取り組みにB+ランク 理念を軸とした戦略を評価
「人的資本経営評価型ローン」は、企業の人的資本経営への取り組みを評価し、一定の基準を満たす企業に対して融資を実行する法人向け商品である。評価は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)が独自に設定したチェック項目に基づいて実施し、日本格付研究所(JCR)が第三者機関として妥当性を確認する。
ミサワホームは今回、「進んでいる人的資本経営」とされるB+ランクを取得。人的資本を重要な経営資源と位置付け、経営戦略と連動した人財戦略を展開している点が評価された。
同社は2024年、全社員向けアンケートや社員参加型ワークショップを通じて、企業の存在意義を示す「MISAWA PURPOSE(ミサワ・パーパス)」と、企業成長のための価値観・行動指針である「MISAWA VALUE(ミサワ・バリュー)」を新たに策定。これらを基軸に、事業間の連携強化や複合的な提案の創出、パートナー企業との共創を推進し、グループの総合力を生かした価値提供を目指している。

「MUFG人的資本経営評価型ローン」とは
本ローンは、三菱UFJ銀行が2024年3月に提供を開始した融資商品である。MURCがスコアリングを担当し、JCRが評価結果を確認することで、客観性と透明性の高い評価体制を構築している。
評価にあたっては、国際標準化機構(ISO)の「ISO 30414」、サステナビリティ会計基準審査会(SASB)の「SASBスタンダード」、グローバル・レポーティング・イニシアティブ(GRI)の「GRIスタンダード」、世界経済フォーラム(WEF)の「ステークホルダー資本主義測定指標」など、国内外の主要なガイドラインが参照されている。
これまでに本ローンを成約した主な企業と、評価ポイントは以下の通り。
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