総務のマニュアル従業員が働きやすい環境を整える ハラスメントが起きない職場づくりのポイント

職場のハラスメントの予防、解決のための具体策

社会保険労務士 佐佐木 由美子
最終更新日:
2022年11月11日
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ここでは、職場のハラスメントを具体的にどう防止していくか、そして実際に起こった際の対応方法と再発防止策について紹介していきます。

トップのメッセージ

各ハラスメントを発生させないためには、予防に力を入れることが一番です。まずは経営トップがハラスメントを断固として許さないという、強いメッセージを発信することが重要です。まだ対応していない場合は、早急に検討してください(図表1)。

図表1:トップメッセージ(例)

図表1:トップメッセージ(例)
(※画像クリックで拡大)

実態を把握する

職場のハラスメント防止を効果的に進めるため、職場の実態を把握するアンケート調査を実施するのも有効といえるでしょう。

アンケート調査は、ハラスメントが発生している可能性があるかどうかの把握だけではなく、ハラスメントについて職場で話題にしたり、働きやすい職場環境づくりについて考えたりする貴重な機会になります。

研修の実施

ハラスメント防止のための研修を実施することも、予防において効果的です。可能な限り全員が受講できるようにしましょう。管理職と一般従業員に分けた階層別研修の方が効果的ですが、規模の小さい職場においては一緒に行ってもかまいません。少なくとも経営層含め管理職を対象とした研修は必ず実施するようにしましょう。

中途入社の従業員にも、入社時に会社方針と併せてハラスメント防止研修を行うなど、漏れなく全員が受講できるようにします。できる限り定期的に実施することで、効果がより一層高まります。

研修を行う場合、専門家に依頼する方法もありますが、厚生労働省の運営する「あかるい職場応援団」のホームページでは、パワハラに関する研修資料をダウンロードすることもできるので、こうした資料を活用して自社で研修を行うことも検討しましょう。動画やオンライン研修講座なども用意されています。

自社で研修をカスタマイズする場合、以下のポイントを盛り込むとよいでしょう。できれば管理職向けと一般従業員向けに分けて行うことを検討してください。

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著者プロフィール

sasakiyumiko

社会保険労務士
佐佐木 由美子

グレース・パートナーズ社労士事務所/株式会社代表。中小・ベンチャー企業を中心に、多様な働き方に関するコンサルティング等をはじめ、就業規則や人事労務・社会保険面から経営を支援。女性の雇用問題にも積極的に取り組んでいる。経済メディアや雑誌に寄稿多数。著書に『1日1分読むだけで身につく 定年前後の働き方大全100』(自由国民社)等がある。ブログ「ワークスタイル・ナビ」も随時更新中。

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