従業員をサーベイ疲れにさせない 正しいエンゲージメントサーベイの選び方

効果がないのは運用設計のせい? エンゲージメントサーベイをコミュニケーションツールにする工夫

株式会社リーディングマーク 専門役員 組織心理研究所所長 佐藤 映
最終更新日:
2025年07月23日

前回は自社に最適なサーベイツールを選ぶための比較検討のポイントについて紹介しました。今回は、エンゲージメントサーベイ導入から継続的な運用に至るまでのステップのほか、実施後につまずきやすいポイントとその対応策を取り上げ、導入を成功させるための実践的なガイドをお届けします。

エンゲージメントサーベイ導入から運用までの4ステップ

ツールが決まったら、次は「どう社内で運用していくか」です。段階ごとに考えるとスムーズに設計できます。

ステップ1:目的とゴールの明確化

まずは、「このサーベイを通じて何を実現したいのか?」を定めましょう。

たとえば、離職防止が課題であれば「エンゲージメントスコアと離職傾向の関係を見て、離職の原因を探索する」ことが目的かもしれませんし、チームの対話を促進したいのであれば「マネジャーの1on1支援につなげる」ことが目的になるかもしれません。

目的を決めたら、具体的なゴールも設定しましょう。「離職率を何%低下させたい」「各従業員とその上司とのコミュニケーション頻度をコントロールし、平均◯時間、標準偏差◯(ばらつきが少ない方が、統制できている)にしたい」など、目的を達成できたかどうかを確認できる具体的な数量的指標や、ファクトとして確認可能な状態を設定しましょう。

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プロフィール

株式会社リーディングマーク 専門役員 組織心理研究所所長
佐藤 映

京都大学教育学部を卒業後、京都大学大学院教育学研究科修士課程で心理臨床学を修める。その後、同大学院博士後期課程、京都文教大学臨床心理学部(特任講師)を経て、2020年に株式会社リーディングマークに参画。心理臨床学の専門性を生かし、「ミキワメ 適性検査」「ミキワメ ウェルビーイングサーベイ」の測定ロジックやアウトプットの開発を監修。100回以上の単独セミナー講師経験や、150社以上の企業の組織分析とHRTechの活用支援を通して、人と組織のケアと成長を支援。2025年より専門役員に就任。臨床心理士・公認心理師。

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