51%の企業で正社員が「不足」、業種別ではIT企業が7割超に 民間調査「機能不全が顕在化」
月刊総務 編集部
最終更新日:
2024年05月07日
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帝国データバンク(東京都港区)は5月2日、「人手不足に対する企業の動向調査」の結果を公表、約半数の企業で正社員が不足していると発表した。業種別ではITエンジニアが不足している「情報サービス」で、7割超の企業が人手不足を感じていた。
今回の調査は、2023年度の人手不足に起因する倒産件数が313件となるなど、事業継続の可否を決める大きな要因の一つとなったことを受けて実施。4月に全国1万1222社から調査結果を得た。同社は「人手不足割合は高水準で推移しているが、足元では2か月連続で前年同月を下回るなど、わずかながら変化の兆しがみられる」とコメントしている。
新卒新入社員の入社でも人手不足は高止まり
正社員が「不足」と感じている企業の割合は51.0%だった。前年同月比で0.4ポイントの低下にとどまった。非正社員が「不足」と感じている企業の割合は30.1%で前年同月から0.6ポイントの低下だった。
同社は、「毎年4月は新卒新入社員が入社することで人手不足が緩和される傾向にあるが、前年同月比でもわずかの低下にとどまり、高止まり状態が続いている」と分析している。
業種別では、主にIT企業を指す「情報サービス」が71.7%でトップとなり、18か月連続で7割以上と高水準が続いている。次いで「旅館・ホテル」(71.1%)、「建設」(68.0%)、「自動車・同部品小売」(64.9%)と続き、8業種で6割を超えた。
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