専門家「肥満は生活習慣だけが原因ではない」一方、患者の9割が「自己責任」 偏見が阻害要因に?
月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2025年03月03日

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田辺三菱製薬(大阪府大阪市)と日本イーライリリー(兵庫県神戸市)は2月27日、肥満症患者、医師、および一般生活者を対象に肥満に対する意識調査を実施し、一般生活者の7割、肥満症患者の9割近くが「肥満は自己責任」と考えていることが判明したと発表した。
肥満症は、個人の生活習慣だけでなく、遺伝などがさまざまな複合的な要因が組み合わさって起きるとされ、社会の中に肥満を「自己責任」とするオベシティ・スティグマ(肥満に対する偏見)が存在していることが明らかになった。
肥満患者、3人に2人が「100%本人の責任」と考える
「肥満の責任の所在について、「100%本人の責任」と「本人の責任が大きい」を合わせると、患者87%、医師64%、一般生活者70%が肥満は「本人の責任」と考えていた。

患者の約3人に2人(63%)は、肥満は「100%本人の責任」と回答しており、医師の6%、一般生活者の23%と比べて高い結果となった。
肥満症患者や一般生活者だけでなく、医師を含めた社会全般にオベシティ・スティグマが存在しており、特に肥満症患者は9割が「肥満は自己責任」と考えるなど、肥満症患者が持つ強い自己責任意識(セルフ・スティグマ)は、一般生活者のスティグマよりも大きかった。
科学的根拠があっても「自分の努力だけで解決が難しい」に「同意」しないは4割に
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