発注量平準化で輸送車両台数とCO2排出量の削減に成功 アスクルがコクヨなどと実証実験
月刊総務 編集部
最終更新日:
2023年08月31日

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アスクル(東京都江東区)は8月30日、花王(東京都中央区)とコクヨ(大阪市東成区)とともに、「発注量の平準化に関する実証実験」を実施し、輸送車両台数とCO2排出量の削減といった成果を得たと発表した。
AIを活用、EC事業者起点の「発注量平準化システム」を開発
アスクルによると、実証実験は同社からサプライヤーへの商品発注量を平準化して「物量の波」を吸収することで、輸送車両台数とCO2排出量の削減を目指すもの。2022年4月から2023年1月までの期間、アスクル、花王、コクヨの3社でEC事業者起点の独自AIを用いた需要予測・需要変動を取り込み、発注量を平準化する実証実験を段階的に行った。
具体的には、アスクルが発注量の平準化の実現を目指し、EC事業者起点でAIを活用した「発注量平準化システム」を開発。本システムに、サプライヤーが使用する4トン車、10トン車といった輸送車格とそれぞれの車格で輸送できる物量を取り込み、1週間分の需要予測・需要変動のデータと突き合わせてアスクルからサプライヤーへ発注する仕組みだ。
発注量を「輸送車両の車格単位での発注量」としたことで、発注の時点で高積載となる仕組みを確立することで、「発注量を平準化することができるか」を検証した。
発注量平準化でトラック積載率も向上、倉庫内作業の効率化も達成
実証実験を通じて発注量の平準化をはかったことで、輸送するための車両数を削減し、同じ物量に対して排出するCO2を削減させることができた。また、輸送する物量の平準化を実施することで、トラック積載率が向上し、サプライヤーや当社物流センターの倉庫内での作業も効率化するといった効果も生まれた。
実証実験の結果は以下の通り。
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