中小企業が実現した健康経営のかたち 協会けんぽ京都支部「健康事業所宣言」実践事例を公開

月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2025年12月16日
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全国健康保険協会京都支部(協会けんぽ京都支部、京都府京都市)が推進する「京(きょう)から取り組む健康事業所宣言」は、府内企業による健康経営の導入・促進を目的とした支援制度である。

12月15日には、同制度を活用して健康経営に取り組む企業として、長津工業の事例を発表した。現場の声を取り入れながら段階的に施策を展開してきた長津工業の実践内容は、他の中小企業にとっても参考となるものである。

「京から取り組む健康事業所宣言」とは

「京から取り組む健康事業所宣言」は、企業が健康経営に取り組むことを協会けんぽ京都支部に宣言し、認定および支援を受ける制度である。中小企業を中心に、従業員の健康保持・増進を無理なく進めることができるよう、実行可能な内容で構成されている点が特徴だ。

宣言に際しては、以下の3つの必須項目に取り組む必要がある。

  1. 健康診断の受診率を100%とする
  2. 特定保健指導の実施率を前年度以上にする
  3. 再検査・要治療の対象者に受診を促し、重症化を予防する
健康事業所宣言の認定ロゴ「ふぅらくん」は、宣言企業が使用可能
健康事業所宣言の認定ロゴ「ふぅらくん」は、宣言企業が使用可能

加えて、自社の状況に応じて2つ以上の施策を選択し、取り組む必要がある。施策は、職場環境の整備、食習慣・飲酒習慣の改善、運動の推進、喫煙対策、メンタルヘルス対策、家族の健診、感染症予防の7カテゴリに分かれており、全30項目以上が提示されている。

たとえば、血圧計の設置やラジオ体操の実施、禁煙日の設定、ストレスチェックの導入など、小規模事業所でも取り組みやすい内容が含まれている。制度開始以降、京都府内では1500事業所を超える企業がエントリーしており(2025年10月現在)、健康経営の第一歩として注目されている。

長津工業の導入前の課題と実践の流れ

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