アパレル企業・ダイドーリミテッドの労組、「モノ言う株主」の株主提案に反対する意見書を提出
月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2024年06月21日

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衣料ブランド「ニューヨーカー」などを提供するアパレル企業のダイドーリミテッド(東京都千代田区)は6月13日、同社労働組合のダイドーグループユニオンと、連結子会社であるブルックス ブラザーズ ジャパン(東京都品川区)の従業員有志一同より、6月27日に開催される予定の株主総会における株主提案に反対を表明する意見書を受領したと発表した。
大株主の投資ファンド、ストラテジックキャピタル(SC、東京都渋谷区)が独自の取締役候補を提案したことに対するもの。両社は、どちらが経営のかじ取りを担うのにふさわしいかを、27日の株主総会で決めることになる。
「モノ言う株主」アクティビストが取締役選任案を提出 企業側も動画などで反論
4月16日、SCがダイドーリミテッドに対し、社長を含む取締役候補6人を選任する株主提案を行うと発表した。3月8日に発表した次期取締役候補案に反対するもので、SCが株主提案を行う理由は以下の通り。
- 10年にわたる赤字継続と株価の下落
- 従業員のリストラと経営陣による1円ストックオプションの利益享受
- 資本収益性の低い不動産賃貸業の継続
SCは、ダイドーリミテッドの議決権の約32%を保有。経営陣を刷新し株主価値を高めるよう求めるとともに、特設ウェブサイトなどでほかの株主にも賛同を呼び掛けている。
これに対し、ダイドーリミテッドは5月24日、取締役候補を大幅に入れ替えた案を発表、SCの取締役選任案に対し、反対する方針を決めた。同社の見解をプレスリリースや動画で配信するほか、議決権行使助言会社の賛否推奨レポートにより、現取締役会が支持されたと発表し、株主への理解を呼び掛けている。
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