政府「物流2024年問題」緊急対策を取りまとめ 集中監視月間設置、悪質な荷主の企業名公表も
月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2023年10月10日

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政府は10月6日、トラック運転手の残業規制強化で、物流業界の人手不足が深刻化する「物流2024年問題」への対策を協議する関係閣僚会議を開き、緊急対策として「物流革新緊急パッケージ」を取りまとめた。
荷主企業の不当な要求を11月、12月にトラックGメンが集中監視
緊急対策では、運送業者への荷主の不当な要求などに関する「集中監視月間」の創設や、適正な運賃確保や賃上げに向けた関連法案を次期通常国会に提出することなどを盛り込んだ。
集中監視月間は、トラックの物流量が多い11月と12月に設定し、国土交通省がトラック運送にかかわる不適正な取り引きへの監視を緊急強化するために7月に立ち上げた「トラックGメン」が監視を担う。
荷主などに対する監視を集中監視月間で強化するのは、運送業界では、運送会社に比べて荷主の力が強く、運送会社の収益が圧迫され続けていることが背景にある。
国は残業規制強化などでドライバーの働き方改革を推進するが、適正な取り引きや運賃交渉が行われなければ、ドライバー不足が深刻化し混乱を招く恐れもある。そのため、根本原因である荷主とトラック事業者の取り引きの商慣行の是正をトラックGメンなどによる集中監視月間などで進めていく方針だ。
トラックGメン、運送会社に電話で不適正な要求を聞き取り
トラックGメンは運送会社に電話をかけ「長時間の荷待ち、依頼になかった付帯業務など、荷主や元請け会社から不適正な要求がないか」の聞き取り調査を実施する。
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