公益通報者保護制度「言葉も知らない」人が2割もいることが判明 窓口設置でどんなメリットが?
月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2023年12月01日

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帝国データバンク(東京都港区)は11月30日、1万1506社を対象に実施した「公益通報者保護制度」に関する意識調査の結果を公表し、同制度の認知度の低さや多くの企業は専門窓口を設置していないことなどが明らかになった。
企業の浸透度は道半ば 規模が小さいほど割合は低下傾向に
公益通報者保護制度とは、いわゆる内部通報を行った労働者を保護するためのもので、消費者庁が所管する「公益通報者保護法」により、通報を理由とした解雇などの不利益な取り扱いが禁止されている。
調査では、まず2022年6月施行の「改正公益通報者保護法」について、自社の理解や対応状況を尋ねた。
その結果、「対応している(「内容を理解し対応している」、「内容をある程度理解し対応している」の合計)」と回答した企業は19.7%にとどまり、66.4%は「対応していない」と回答した。
また、「言葉も知らない」と答えた企業は18.8%と、2割近くに上った。

従業員数別では、「1000人超」(70.0%)、「301~1000人」(57.4%)、「101~300人」(36.0%)と、規模が小さくなるほど割合は低下した。
4社に1社は、公益通報窓口を設置、または検討している
続いて、自社における公益通報への対応体制について質問したところ、「公益通報の窓口を設置および検討している」企業は24.1%で、おおむね4社に1社だった。41.2%の企業は、公益通報の受付窓口を「設置する予定はない」と回答した。

公益通報窓口の設置により、企業にはこんなメリットがある
公益通報窓口の設置理由としては、8割近くの企業が「社内のコンプライアンス強化」を挙げ、同窓口の設置により、以下のような効果があったと回答している。
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