令和の朝礼

マンネリ化と一方通行でモチベーションの低下に 中小企業こそ見直したい「人が育つ」朝礼とは

月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2026年07月13日

前回は、朝礼の効果について解説しました。今回は、朝礼が形骸化してしまう原因や、朝礼に取り組むべき理由について解説します。

朝礼が機能しない理由はマンネリ化と一方通行

株式会社コミニケ出版
代表取締役
下井 謙政さん

祖父・下井勲氏が創業した株式会社コミニケ出版の代表を、2006年より務める。同志社大学大学院で企業永続の法則・要因について研究し、実証実験として自社で道徳を重視した朝礼を20年間実践。仮説を実証し、他社にも朝礼の普及を推進している。『月刊朝礼』発行のほか、社内報・社史、Web制作など組織発展事業を展開。

せっかく朝礼を導入したのに、社員が乗り気でなく、形骸化してしまうケースがある。習慣として根付かない、エンゲージメントやモチベーションにつながらない理由は何か。1つはマンネリ化だという。

「そういう朝礼はトップダウンになっていることが多いのです。朝の1分でも惜しいときに、経営理念・社是・社訓の繰り返しを受動的に聞かされるだけでは、朝礼はたやすく形骸化します。現場のトップだけが話している状況は避けたいものです。一方通行ではなく双方向を目指し、全員が話せる場が理想です。社員数が多いと、時間的に難しいかもしれません。それなら司会が5人くらいを指名して、1分ずつ話してもらうようにします。もちろん、誰を指名するかはその場で決めます。1分間で話をまとめて話すというのはかなり高度な技術が必要で、新人はまず時間ぴったりに話すことができません。インプットだけでなく、アウトプットもセットで行う。これが有効な訓練になります」

コミニケ出版では毎朝、『月刊朝礼』のその日の話を司会が読み上げ、それについて指名された社員が1分でスピーチをする。これも、いつ当たるかわからないのでみんなが真剣に耳を傾け、内容をしゃくし、その上で自分なりの感想をまとめるという。リモートのソロワークだけで仕事が完結していると、終日誰とも話さずに終わってしまうこともある。出社していても、互いにチャットで会話をするような時代だ。朝礼で発話したり、人と話すことは心身の健康にもつながる。

1984年に創刊した『月刊朝礼』。「感謝」「思いやり」「自立」「成長」を主なテーマにした1日1話の記事が、毎月1冊にまとめられている

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