弁護士・社労士など専門家の知見を基にAIが回答 法務・労務支援の生成AIサービス

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第一法規(東京都港区)は9月2日、生成AIを活用した法務・労務業務サポートサービス「さがつくAI ナレッジナビゲーター β版」をリリースした。同サービスは同社の「こんなときどうするネット会社の法律Q&A」など4商品に実装。
同サービスでは、質問を自然文(話し言葉)で入力すると関連情報を検索し、専門家執筆の信頼性の高いコンテンツを参照して回答を生成する。実務担当者のリサーチ業務効率化、社内回答案作成の迅速化などが見込まれるとしている。
生成AIによるハルシネーションを解消、法務・労務業務をサポート
近年、生成AIは多くの企業で業務に活用されているが、回答の根拠が不明確であることや、誤った情報(ハルシネーション)が含まれるリスクが顕在化していると同社は分析する。
同サービスは、弁護士や社会保険労務士など専門家が執筆・更新している信頼性の高いコンテンツを活用することで、これまでの製品の「探す」機能に加え、AIが回答を「作る」ことで、より実務に即した情報提供を可能にしたという。
同サービスの特徴は以下の通り。
- 知りたいことを自然文で質問するだけでリサーチ業務を効率化
- AIが関連コンテンツを検索し、見つけた情報を基に回答を生成
- 画面右側には回答の参考となる専門家執筆のQ&Aコンテンツを表示
- 印刷も回数制限なしで利用可能

話し言葉による自然文質問で、信頼性の高い回答が得られる
また、以下のような自然文でそのまま質問すればAIによる回答を得られるため、業務の効率化につながるとする。
- 派遣社員が当社の服務規律に違反した場合、どの規則を根拠に指導すればよいのでしょうか。
- 株価に影響する未公表情報を、取引先の利益や損失回避のため公表前に伝えた役員の責任について教えてください。
- メンタル不調が疑われる社員の勤務不良が続いています。休職命令を出すことはできますか。
今後はユーザーのフィードバック収集 より高度なサービスへ
企業の法務・労務部門を支援する同社では、同サービスにより、随時更新される最新コンテンツを参照した実務に即した精度の高い回答を生成し、社内照会の回答案作成や調査業務の効率化を図るとしている。
同サービスは、より使いやすい機能を目指してβ版としてリリースされた。今後はユーザーからのフィードバックを収集し、AIのチューニングや機能改善を進める予定だ。
β版は9月2日から11月28日の期間に実装され、期間限定で無料となる。対象となるユーザーは「こんなときどうするネット会社の法律Q&A」「こんなときどうするネット会社の法律Q&A 会社法実務プラス」「Case & Advice 労働基準Navi」「Case & Advice 労働・社会保険Navi」の契約者のみとなる。
同サービスの発表の詳細は公式リリース(PR TIMES)より確認できる。
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