1時間以内に合意形成が実現! 誰でもファシリテーションがうまくなる方法

説得せずに示唆するだけで相手を「腹落ち」させるワザ! 会議時間を短縮する合意形成手法とは

モチベーションファクター株式会社 代表取締役 山口 博
最終更新日:
2024年01月25日

本連載では、会議中に100%の合意形成を実現する4つの質問を紹介しています。4つの質問とは、会議参加者の異論や懸念を洗い上げる「洗い上げ質問」、異論や懸念の深刻度合いを見極める「掘り下げ質問」、示唆して合意を試みる「示唆質問」、合意内容を確認する「まとめの質問」です。洗い上げて掘り下げた最も深刻な異論や懸念が、たとえば、「人手が足りないから提案された方針を実施できない」ことだったとします。「別のチームに応援を頼んで、一定期間ですが人員を補充できれば、賛成ですか?」と、ある前提をおいて合意形成を試みる方法が、示唆質問です。
指示する代わりに質問して、説得する代わりに示唆して合意を試みます。指示や説得をしてしまうと、相手を受け身にさせ、場合によっては抵抗感を与えてしまい、異論や懸念が噴出し、紛糾してしまいます。
示唆や質問をすると、相手に能動的に考えてもらいやすく、相手の発言を促しやすくなります。相手の能動性や自発性に働き掛けて、合意度を高め、合意時間を短縮することができる方法です。今回は、示唆質問をする際のコツを紹介します。

示唆質問をするために必要な4つの観点

4つの質問で合意形成する際に、いかに的確な示唆を出せるかが、合意形成できるかどうかを大きく左右します。その場で示唆の内容を思い描き、質問の形で提示できるかどうかがポイントになります。

示唆の内容をすぐに思い付く人と、そうでない人がいます。すぐに思い付く人は、次の4つの観点から示唆の内容を見いだしています。

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著者プロフィール

モチベーションファクター株式会社 代表取締役
山口 博

てこにした分解スキル反復演習®型能力開発プログラムのモデル化と普及に務める。横浜国立大学非常勤講師。ダイヤモンド・オンラインに長期連載するコラムニスト。主な著書に『人を動かすモチベーションファクター実践手法』『チームを動かすファシリテーションのドリル』。慶應義塾大学卒。https://motivation-factor.com/

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