在籍出向の助成金、10月末で一部廃止に スキルアップ支援コースは継続 厚生労働省

月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2023年10月12日
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厚生労働省は10月11日、労働政策審議会職業安定分科会を開いた。分科会では産業雇用安定助成金(雇用維持支援コース)を10月末で廃止予定であることが報告された。

出向を通じての雇用維持で労使双方にメリット

産業雇用安定助成金(雇用維持支援コース)とは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で事業を一時的に縮小せざるを得なくなった事業主が、在籍型出向で労働者の雇用を維持する場合に、出向元・出向先の双方の事業主に対して一定期間(最長2年)の助成を行う制度だ。2021年にコロナ特例として創設された。

コロナ禍で事業活動の縮小を余儀なくされ、雇用への影響が長期化する中、出向を通じて雇用維持をはかることは労使双方にとってメリットがあった。政府としては、働く人々の雇用を維持することでモチベーションの維持にもつなげ、事業活動を継続してもらうことで将来的な日本経済全体の発展につなげたい、といった狙いがあった。

雇用維持支援コース廃止の背景に人手不足

今回、厚生労働省が雇用維持支援コースの廃止を報告した背景には、以下のような理由がある。

  • 新型コロナウイルス感染症を取り巻く環境の変化
  • 人手不足感の高まり
  • 出向労働者数の減少
左:日銀短観(2023年6月調査)による雇用人員判断D.I(実績および調査) 右:雇用維持支援コースを利用している出向労働者数の推移(出向計画受理状況)
厚生労働省まとめ(※画像クリックで拡大)

新型コロナウイルスを巡っては、2023年5月8日に新型コロナウイルス感染症の位置付けが2類相当から5類に変更されたこともあり、コロナ特例である雇用維持支援コースを継続する必要性が低下した。

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