サイバー攻撃被害の中小企業、7割で取引先にも影響 経産省が警鐘鳴らす「サイバードミノ」の脅威
月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2025年02月20日

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経済産業省は2月19日、中小企業のサイバーセキュリティ対策に関する実態調査の結果を公表した。調査結果からは約7割の中小企業で組織的なセキュリティ体制が整備されておらず、過去3年間にサイバー攻撃の被害に遭った中小企業のうち約7割が取引先にも影響が及ぶ「サイバードミノ」が起きている実態が明らかになった。
調査は情報処理推進機構を通じて、2024年10月から12月にかけて、全国の中小企業4191社の経営層に対するウェブアンケートを実施し、その中から21社の経営層にヒアリングを実施した。
組織的なセキュリティ対策未整備の企業は7割、「サイバードミノ」の危険
2023年度にサイバーインシデントの被害を受けたと回答した企業のうち、全体の約7割が「サイバーインシデントにより取引先に影響があった」と回答した。

影響があったと答えた企業の内訳は、「取引先にサービスの停止や遅延による影響が出た」との回答が36.1%と最も多く、「個人顧客への賠償や法人取引先への補償負担の影響が出た」(32.4%)、「原因調査・復旧にかかわる人件費等の経費負担があった」(23.2%)と続き、サプライチェーン全体でのサイバーセキュリティの不備が、取引先に深刻な影響を及ぼし、事業の継続性を脅かす実情が調査で浮き彫りになった。
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