経産省の健康投資ワーキンググループ 健康経営施策の中長期的な方向性を提示

月刊総務 編集部
最終更新日:
2021年12月01日
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経済産業省は12月1日、2021年度で第4回目となる「健康投資ワーキンググループ」を開催。同年度の健康経営施策の進捗と中長期的な方向性をまとめた資料が提示された。

2020年に設置された同ワーキンググループでは、調査制度や表彰制度、普及促進施策など、企業の健康経営施策の進め方に関する専門的な議論が交わされている。

「健康経営優良法人」中小企業で1万件超え 健康経営に関する情報開示を促す

今回は2021年度に実施した健康経営施策の振り返りを実施。健康経営度調査に関しては、2020年度と比べ回答数が346件増加。健康経営優良法人(中小規模法人部門)の申請数も3,446件増加し12,849件と、大台の1万件を超えた。

健康経営度調査回数・健康経営優良法人認定状況推移
健康経営優良法人申請・認定状況推移

また、施策に関する議論の主なポイントとなった点は以下の通り。これまでの議論内容を踏まえて次年度の健康経営度調査に反映するとしている。

1.情報開示の促進

現在は、企業ごとの指針で健康経営に関する情報を開示しており、ステークホルダー側も共通の評価基準を有していない状況。そのため、評価結果の開示について、大規模法人部門の「健康経営優良法人」認定基準である「ホワイト500」を取得するための必須条件とする見込み。その上で、定量的な指標の開示状況を問うなど、企業に積極的な情報開示を促し、他社との比較検討ができる開示項目の検討を進めるとした。

2.業務パフォーマンスの評価・分析

これまでは企業主体の公開が進まず、調査内容に取り入れていなかった業務パフォーマンス指標について、測定の有無および手法の情報開示を企業に求めていく。これにより、健康経営の効果に対する企業主体の評価・分析を促進する。

3.スコープの拡大

取引先の健康経営に関する取り組みを支援し、さらにその情報を社外に展開しているか、また、商品やサービスを通じた企業活動が社会全体の健康に寄与しているかを企業に問い、健康経営のスコープを社外に広げる動きを促進する。

中長期的な方向性 認知度向上などに向け新たに3点の施策案を追加

今後の健康経営施策における中長期的な方向性では、第3回のワーキンググループ開催時には触れられなかった、以下の3点が示された。

1.インセンティブ措置の拡大

地方自治体や金融機関などで健康経営に関するインセンティブ措置の拡大に関する動きをあと押しするため、同省による各種情報発信を行う。

過去5年のインセンティブ設置状況の推移

2.顕彰制度における民間の力の活用

社会における健康経営の認知度は向上しているが、詳細まで把握している中小企業経営者は未だ低い水準であるため、今後は顕彰制度における民間の力を活用。健康経営の認知度向上を目指し、さらなる周知を実施する。

健康経営の認知度

3.国際的な情報発信・連携の強化

健康経営に関する国際標準化の取り組みでは、世界でも日本が先行している点に言及。今後も日本発祥の健康経営のエッセンスが世界標準となることを目指し、ヘルスケアサービスを提供する日本企業のビジネス拡大を目指す。


健康経営はESG投資のS(Social)に位置づけられることから、機関投資家においては健康経営に関する情報をESGの評価基準に組み入れる動きも見られる。同省は、各社の健康経営の取組状況を見える化することを目的に「健康経営銘柄2021」も選定している。

こうした傾向の中、健康経営および健康投資に関する動きはさらに活性化すると考えられ、従業員の健康管理を経営的な視点で捉え戦略的に取り組む「健康経営」の推進は急務といえるだろう。

なお、同資料の詳細は、こちらで確認できる。

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