株式会社ぐるなびは2021年5月、新たなブランド・ステートメントを発表した。「食でつなぐ。人を満たす。」という同社のパーパスを核に、企業・組織としての行動変革をはかる。理念体系策定のためのプロジェクトを束ね、準備から携わった同社ブランドマネージャーの廣瀬一子さんにうかがった。
取材・文◎武田 洋子
共通言語で議論しパーパスを策定
総合政策室 ブランディンググループマネージャー
廣瀬 一子さん
飲食店情報サイト「ぐるなび」が開設25年の年に新たなブランド・ステートメントを策定した背景には、業績の低迷があった。SNSの普及やネット予約システムの競争の激化などにより、同社の業績は2017年をピークに下降。そこに追い打ちをかけたのがコロナ禍だ。飲食業界全体が深刻な打撃を受ける中、同社は創業時から大切にしてきた「日本の食文化を守り育てる」という想いを、あらためて強くする。創業以来の試練といえる今こそ、ぐるなびという会社が社会に必要とされるためには何をすべきか。全社戦略の一つとして、コーポレートブランドのプロジェクトを任された廣瀬一子さんは、リブランディングに着手した(図表1)。
「まず実行したのは、トップインタビューです。創業者である会長の滝久雄の創業への想いや、社長の杉原章郎の考えを可視化しました。次に現場のマネジメント層へのグループインタビューやワークショップの場を設け、会社のいいところと悪いところをつまびらかにし、その結果を基に社長と執行役員全員が参加する経営幹部ワークショップを設計、実施しています。こちらは活動が佳境に入ったタイミングで緊急事態宣言が発出されたので、オンラインで実施可能な環境とツールを整え直しながら、継続しました。オンラインで参加しやすくなったこともあり、最終段階として次世代を担う社員のワークショップも追加で開催することができました。トップと経営幹部、マネジメント層、次世代を担う社員と、3層を巻き込んで会社のパーパス策定について議論したことになります」
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