総務のマニュアル企業と従業員を守る カスタマーハラスメント実務入門

クレーマーの思考回路の特徴は? 現場スタッフが押さえておきたい「カスハラ対応」ノウハウ

株式会社エス・ピー・ネットワーク 執行役員(総合研究部担当)  主席研究員 西尾 晋
最終更新日:
2024年02月13日
202401p_00

前回「業務特性を踏まえた具体化のススメ 自社にとっての『カスハラ』行為を4つの類型例から考える」では、カスタマーハラスメント(以下、カスハラ)の行為類型の明確化とカスハラが企業に与える影響について紹介しました。今回は、現場のスタッフがカスハラに対応するために必要な要領について解説します。

カスハラ対応の基本方針は変わらない

不当要求やカスハラへの対応については、ぜんかつ断固たる対応姿勢で臨むことが重要です。当然、不当要求に応じてはいけませんし、カスハラに対しては「そのような行為はNGであること」を明確に示して、ブレずに対応していく必要があります。しかし、企業としては、仮に不当要求やカスハラを行った顧客がいても、高圧的に抑え込みに行く対応はすべきではありません。この点を誤解しないようにしてください。

SNSやスマートフォンが発展・浸透している現代においては、いつどこで動画などを撮影されているかわかりません。仮に、従業員が対応しているようすを遠巻きにでも撮影された場合に、その従業員がけんか腰で対応していたら、それが仮に不当要求やカスハラへの対応であったとしても、世間に良い印象を与えないでしょう。ここであらためて押さえておいていただきたいのは、不当要求・カスハラへの対応であっても、基本方針はできるだけ顧客に寄り添いながら、大人の姿勢で対応していくことは変わらないということです。

不当要求・カスハラへの対応ノウハウ「危機管理的顧客対応指針5ヶ条」

続きは「月刊総務プレミアム」をご契約の会員様のみお読みいただけます。

  • ・付加価値の高い有料記事が読み放題
  • ・当メディア主催の総務実務の勉強会や交流会などのイベントにご優待
  • ・「月刊総務デジタルマガジン」で本誌「月刊総務」も読み放題
  • ・本誌「月刊総務」も毎月1冊、ご登録いただいたご住所にお届け
  • ・ノウハウ習得・スキルアップが可能なeラーニングコンテンツも割引価格でご利用可能に

※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。

著者プロフィール

s-nishio

株式会社エス・ピー・ネットワーク 執行役員(総合研究部担当)  主席研究員
西尾 晋

2001年に株式会社エス・ピー・ネットワークに入社。不当要求カスタマーハラスメント対応や反社会的勢力対応、危機管理広報等のクライシス対応支援を数多く手掛けるほか、コンプライアンス、内部統制、株主総会、事業継続マネジメントシステムなどに関する危機管理コンサルティング、セミナー、大学での講義まで幅広く担当する。現在、総合研究部にて、各種コンサルティングに携わる一方で、企業不祥事やリスク対策の研究、各種原稿の執筆を行う。カスハラ対応講演は500人以上の申し込みがあるなど、好評を博している。主な著書として『クレーム対応の「超」基本エッセンス』(レクシスネクシス・ジャパン/新訂版・新訂2版:第一法規)、『企業不祥事の緊急事態対応「超」実践ハンドブック』(レクシスネクシス・ジャパン)などがある。

関連記事

  • 【AI×交通安全運動】111社が共同で事故リスク削減に取り組んだ2か月間……その結果は? PR
  • オフィスの課題解決はデータ収集から 社員の位置情報を自動で管理しフリーアドレスを効率化 PR
  • 大切なのは「自社ならでは」のオフィスづくり 社員の「心」を解析すると幸せな働き方が見えてくる PR

特別企画、サービス