総務のマニュアル企業と従業員を守る カスタマーハラスメント実務入門

現場対応だけじゃ足りない! 従業員を守るために企業が整備すべきカスハラ対策「5つの柱」

株式会社エス・ピー・ネットワーク 執行役員(総合研究部担当)  主席研究員 西尾 晋
最終更新日:
2024年02月19日
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企業のカスタマーハラスメント(以下、カスハラ)対策の推進に際して、2022年2月に厚生労働省が公表した「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」(以下、厚労省カスハラマニュアル)を参考にしている企業も少なくないのではないでしょうか。そこでシリーズ最終回となる今回は、厚労省カスハラマニュアルを活用していく上での注意点を紹介。また、企業として整備すべきカスハラ対策や、現場で対応しやすくするための警告文・禁止行為の活用などについて解説していきます。

厚労省カスハラマニュアル活用時の注意点

(1)対策の全体像を理解する上で有効な資料

厚労省カスハラマニュアルには、現場の対応要領に限らず、カスハラ対策の全体像の概要がきちんと記載されています。したがって、まずは、その全体像を理解し、自社の状況・実態を評価して、整備・推進すべきカスハラ対策を明確にすることが重要となります。対策の全体像を理解・整理し、現状確認および対策課題を抽出するための資料としては、非常に有用です。

いまだにカスハラ対策に着手していない企業は、まずは、この観点から、厚労省カスハラマニュアルを精読し、対策すべき項目の把握と現状を突き合わせ、課題を抽出することから始めるとよいでしょう。

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著者プロフィール

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株式会社エス・ピー・ネットワーク 執行役員(総合研究部担当)  主席研究員
西尾 晋

2001年に株式会社エス・ピー・ネットワークに入社。不当要求カスタマーハラスメント対応や反社会的勢力対応、危機管理広報等のクライシス対応支援を数多く手掛けるほか、コンプライアンス、内部統制、株主総会、事業継続マネジメントシステムなどに関する危機管理コンサルティング、セミナー、大学での講義まで幅広く担当する。現在、総合研究部にて、各種コンサルティングに携わる一方で、企業不祥事やリスク対策の研究、各種原稿の執筆を行う。カスハラ対応講演は500人以上の申し込みがあるなど、好評を博している。主な著書として『クレーム対応の「超」基本エッセンス』(レクシスネクシス・ジャパン/新訂版・新訂2版:第一法規)、『企業不祥事の緊急事態対応「超」実践ハンドブック』(レクシスネクシス・ジャパン)などがある。

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