人手不足も規模が小さい企業への転職は低調、賃上げにつながる可能性 2024年の労働経済白書

月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2024年09月09日
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厚生労働省は9月6日、2024年の労働経済の分析(労働経済白書)を公表した。雇用情勢について、人手不足感は新型コロナウイルス感染症の拡大前よりも強まっているとし、今後の見通しは人口減少局面も踏まえ、「過去の局面よりも『長期かつ粘着的』に続く可能性がある」と指摘した。

深刻な宿泊・飲食・介護の人手不足、「職員の負担軽減など離職率低下に向けた取り組みを」

労働経済白書では、現在の雇用情勢について「求人が底堅く推移する中で、改善の動きがみられる」とし、正規雇用労働者は「女性を中心に9年連続で増加しており、非正規雇用労働者は長期的に男女ともに増加傾向にある」と分析している。

労働力需要・供給、ギャップの推移
労働力需要・供給、ギャップの推移(※画像クリックで拡大)

一方、人手不足だと感じる企業は宿泊・飲食サービス業などで拡大していると指摘。企業が必要とする労働力と、日本の潜在的な労働供給力の差を時間単位で分析したところ、卸売・小売業、宿泊・飲食サービス業、医療・福祉などの分野で深刻な人手不足が起きていると説明した。

厚生労働省は、小売・サービス分野や介護分野では「人手不足緩和に向けた離職率の低下を目指す取り組みが重要」としており、具体的には、賃金や労働時間の改善だけではなく、職員の負担を軽減する機器の導入や相談体制や研修、給与制度の整備といった労働環境・労働条件の改善を呼び掛けている。

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