業務改善助成金を拡充、最低賃金との差額50円以内もOKに 小規模事業場には特例も

月刊総務 編集部
最終更新日:
2023年09月01日
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厚生労働省は8月31日に「業務改善助成金」を拡充。対象となる事業場を拡大し、事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が30円以上50円以内の事業場も含むことを明らかにした。また、同助成金は賃金引き上げの前に交付申請を行わなければならないが、今年4月以降にすでに賃上げを行った50人未満の事業場に対しては、実績を示すことで申請できるようになったことも公表した。この場合、計画申請の提出が不要となる。(賃上げ対象期間:2023年4月1日〜12月31日)

加藤厚生労働大臣は8月8日の記者会見で、今年度の最低賃金の目安が初めて全国平均で時給1000円を超えたことを受け、「中小企業などに引き上げに対応してもらうためには、賃上げしやすい環境の整備が重要だ。合わせて生産性の向上など企業の体質強化を図ってもらいたい」と述べ、同助成金の拡充を早急に検討することを述べていた。

対象は1人から、30万円から助成 小規模事業場は賃上げ実施後の申請でもOKに

業務改善助成金は、中小企業などが事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)を30円以上引き上げ、かつ生産性向上に寄与する設備投資などを行った場合に、対象となる人数と経費に応じて費用の一部を助成する制度。物価高騰などの影響で利益率を大きく落とした企業などは、特例として自動車やPCの購入経費や事務機器、広告宣伝費にも認められる。

賃上げを実施する労働者が1人でもいれば対象になり、コース区分に応じて30万円から最大600万円まで助成される。

今回の改訂のポイントは以下の通り。

対象となる事業場の拡大(差額30円以内→50円以内)

これまで事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が30円以内の事業場のみだったところ、50円以内の事業場に拡大された。このため、より多くの事業場が対象となりうる。

一定の条件を満たす事業者は、賃金引き上げ後の申請が可能に

事業場規模が50人未満の事業場の申請を行う事業者について、2023年4月1日から12月31日の間に賃金引き上げを実施していれば、「賃金引き上げ結果」と「事業実施計画(設備投資等の計画)」だけで申請できるようになった。

通常は、申請書や見積書に加え、事前に「賃金引き上げ計画」と「事業実施計画」を策定、提出する必要がある。

助成率区分の見直し、金額の引き上げ

  • 助成率9/10:事業場内最低賃金額を900円未満に拡大
  • 助成率4/5(9/10):同900円以上950円未満に拡大
  • 助成率3/4(4/5):同950円以上に拡大

( )カッコ内は生産性要件を満たした事業場の場合

10月の新しい地域別最低賃金の発効日前日までに引き上げを完了すること

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