朝日新聞社がミドルシニア向け「レンタル移籍」を初導入 50歳以上4人がベンチャーやNPOへ
月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2025年11月05日
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朝日新聞社(東京都中央区)は2025年9月から、50歳以上のミドルシニア層を対象としたレンタル移籍プログラムを開始した。サービスを提供するのは、ローンディール(東京都港区)。朝日新聞社は2020年4月から若手デジタル人材や中堅社員向けにレンタル移籍を導入してきたが、ミドルシニア層に対象を絞って実施するのは今回が初めてだ。
レンタル移籍は、人材が元の組織に在籍したまま一定期間ベンチャー企業に移籍し、事業開発などの実務を通じて新たなスキルや視点を獲得する人材育成の仕組みである。
ミドルシニア層のキャリア自律が朝日新聞社の経営課題に
同社が今回ミドルシニア層向けのプログラムを導入した背景には、年齢構成の変化がある。2017年に65歳定年制を導入して以降社員のキャリア年数が延び、約3700人の社員のうち50歳代以上が半数超を占めている。
ミドルシニア層のキャリア自律を重要な経営課題とし、「人的資本経営の推進」を重点テーマに掲げた「中期経営計画2026」を策定。社員が自律的にキャリアを形成し、会社がそれぞれの挑戦と学びを支援する方針を明確にしている。
ミドルシニア層向けには、社内でスキルを磨く「キャリア自律支援」と、社外で新たな道を模索する「セカンドキャリア支援」の両軸を整備した。今回のレンタル移籍は前者に位置付けられ、ミドルシニア層の経験や知見を社外で再定義し、組織にも新たな視点を還流することを目指す。
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