コラム

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「EQ」を活用した仕事力アップ術
第1回:総務は感情労働

2016年08月26日

■ はじめに

「総務って大変なんです......」
先日お会いした総務の方の言葉です。

「だってそうじゃないですか。コンプライアンスだ、グローバル化だ、ダイバーシティだ、なんて新しいことを始めるたびに、私たちの仕事ばっかり際限なく増えて、それでいて、やって当たり前、一生懸命やったって社内の人達からは、面倒くさそうに扱われて...。それでいて、今度は、健康経営だ、働き方変革だ、でしょう。これからのことを考えると、もうやってられないですよ...」

総務という役割は、多岐にわたり、広範囲に及んでいます。
まさに、組織の業績や社員同士の安全や健康、そしてつながりを支える「縁の下の力持ち」。なかなかみなさんのお仕事がスポットライトを浴びることって少ないですよね。

このコラムでは、そんな日々、組織と社員を支えながら揺れ動き、アップダウンを繰り返しているみなさんの「感情」に着目。感情知能、「こころの知能指数」と言われるEQ(Emotional Intelligence Quotient)の観点から、みなさんの仕事を見つめてみたいと思います。

それは、総務という仕事には、頭を働かせる知識労働、体を使うという肉体労働、に加え、ご自分の感情を調整しながら、周囲の感情に働きかける「感情労働」という側面があるからです。


■ 精神的なストレスが大きい?「感情労働」とは

感情労働とは、仕事の際に、何らかの感情を表出・制御することが求められ、緊張、忍耐などが不可欠の職務要素とされる労働のことです(社会学者 ホックシールド、2000)。
航空機の客室乗務員がその典型とされますが、常に笑顔が求められる販売員、いつも落ちついた態度が求めれる医療・介護従事者も該当することを考えると、先の総務の方のお話には、この要素が多分に感じられます。

つまり、頭脳労働よりも感情面に労働の負荷がかかりやすく、仕事が終わっても「充足感や達成感を感じづらい」「精神的なストレスやプレッシャーを感じ続けている」と言えるでしょう。

クレーム担当に代表されるように、感情労働では、相手の要求や主張、そしてクレームを受ける役割を担い、たとえその言い分が理不尽なものでも、自己の感情を抑制しながら、穏やかにそして的確に対応しなければなりません。
総務のみなさんも、日々多くの社員の方達と関わり、その都度、相手の感情を的確に察知し、湧き上がるご自身の感情を調整しながら、成果を出し続けておられるのではないでしょうか?

このように見てくると、「やっぱり大変だ...」という声も聞こえてきそうですが、実は、この感情に関する総合知能EQ、年齢や性別、性格などには関係なく伸ばせる力、それもちょっとした意識や行動を変えることで、どんどん鍛えられる能力なのです。

頭を使えば頭が良くなる。体を鍛えれば体力がつきさらに体が丈夫になる。
それと同じように、EQを鍛えると、自分の気持ちが楽になるだけでなく、周囲の方達ともっとうまく関われるようになり、もっと自分らしい働き方ができるようになるのです。

EQの点から総務という仕事を見つめてみることで、総務のみなさんが、「ちょっと気持ちが楽になった」「仕事が楽しくなってきた」、このコラムを通じてそんなお手伝いができれば、と思います。

次回は、「EQ」とはどういうものか、もう少し掘り下げてみたいと思います。

佐藤 友三
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