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コラム

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人事制度で組織力が30%アップする【第1回】人事制度(社員成長支援制度)の仕組みを作ろう

2019年11月22日

 今回から6回にわたって、組織力を30%上げるための人事制度の仕組み作りと運用についてお話をさせていただきます。単なる評価のためだけの人事制度ではなく、個人の能力、リーダーのマネジメント力、業績の向上といった組織力向上のための制度作りと運用についての具体的な手順を解説していきます。

■人事制度の目的をはっきりさせよう

 制度を作る前にいちばん重要なのは、何のために人事制度を作るのかという点を明確にすることです。「知り合いの会社がやっているから」「時代の流れだから当社もそろそろ」という理由からですと、社員への納得感が低いため、うまくいかない可能性が高いのです。

 たとえば「当社の離職率がここ5年間、平均20%台になっている。その理由の一つとして、『若手社員の仕事への評価の不満』という声をいろいろな場面でよく耳にする。この問題を解決するために人事制度の見直しを行う」という説明なら反対する社員は少ないでしょう。制度を変えるには、社員を納得させることがとても重要です。参考までに、私が考える人事制度(社員成長支援制度)の目的を挙げます。

(1)社員の仕事に対する評価をするために
(2)評価結果を確実に処遇(昇給、賞与、昇進・昇格)に反映させるために
(3)本人の能力の発揮、成長のために(やりがいの向上)
(4)管理職自身の成長のために(部下を育てることで自分も伸びる)
(5)自らのチャレンジ姿勢を作り出すために

 以上の5つです。特に社員を成長させるには(3)から(5)の目的を組み込むことが重要です。

■制度の方針をはっきりさせよう

 導入目的がはっきりしたら、今度は人事方針を明確にします。そのためには、トップ方針をしっかりと浸透させることです。トップがどんな制度にしたいのか、たとえば、「これからの時代は、全社員の意識や行動変革が必要である。そのための制度は○○でありたい」といったものになります。

 総務や人事の方々はそのようなトップの考えを十分に聞き取り、それを制度構築のベースにしてほしいのです。ですから、すぐに制度作りの詳細に入るのではなく、まずは各制度の基本方針を検討してください。具体的には、「採用方針」「等級制度」「評価制度」「処遇」「教育制度」の5つです。拙著から「人事方針明確化シート」を掲載しましたので、参考にしてみてください。

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今いる社員で成果を上げる中小企業の社員成長支援制度』(合同フォレスト)P.70

■主力の5つの制度の仕組みを順番に作ろう

 組織力を30%上げるためには、社員が成長し続けるための仕組みを、人事制度の中に組み込む必要があります。今までの120社の実績を通じて、私はこの制度を「社員成長支援制度」と呼んでいます。もっとも特徴的なのは、社員が自ら考え、チャレンジしたいという行動を自然と促す仕掛けを次の5つの制度に組み込んでいるという点です。

(1)社員の役割や責任を明確にした人材役割責任等級基準
(2)トップの思いを明確にした社員チャレンジ制度(人事評価)
(3)組織的なルールで誰もが上に上がりたくなるランクアップ制度(昇格昇進制度)
(4)社員が自分から行動できるようになるための成長支援面談制度
(5)社員にとってわかりやすく、長期的に運用できる賃金制度

 これが制度の骨格となります。評価のための評価制度では終わらないように社員を自発的に行動できるための制度を作っていきましょう。

大竹 英紀
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