健康経営銘柄は、経済産業省と東京証券取引所が共同で実施する、従業員の健康管理を経営戦略の一環として取り入れ、優れた取り組みを行う上場企業を選定する制度である。健康経営に積極的に取り組む企業の紹介を通じて、投資家からの関心を高め、企業価値の向上を促すことが目的である。
毎年、東京証券取引所上場企業を対象に、従業員の健康に関する取り組み状況を「健康経営度調査」で評価する。この調査では、企業の健康投資の方針や実施状況、健康リスク管理の徹底状況などが問われる。
調査結果に基づき、企業の自己資本利益率(ROE)や前年度の調査への参加実績、社外への情報開示状況などの基準でスクリーニングを行う。ROEが高い企業や情報公開を積極的に行う企業には加点が付与される。
重大な法令違反が確認された企業は、選定候補から除外される。
各業種から、原則として上位企業1社が選出され、健康経営銘柄として発表される。選定された企業には経済産業省や日本健康会議によるフィードバックが提供され、継続的な改善を促す。