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知らないと危険!著作権・肖像権(その10)

2013年05月30日

■ダウンロードは違法なのでしょうか?

 著作物を無断でコピーしたら複製権侵害になるということはすでにご承知のとおり。

 では著作物を無断でアップロードしたら・・・。

 アップロードというのは、インターネットなどのように、不特定多数の人が自由にアクセスできる環境へデータを送信することです。つまり著作物をアップロードするということは、不特定多数の人がその著作物データにアクセスしダウンロードできる状態に置くことを意味します。

 無断ダウンロードを自由にしておくと、著作物はインターネットを経由してたくさんの人に無断で利用され、著作権者に経済的な損失を与える可能性が高まりますので、著作権法ではこのような行為を「公衆送信」として制限することにしました。

 実際に誰かがダウンロードをしていなくても、ダウンロードできる可能性がある状態に置けば「公衆送信」にあたるとされ、インターネット上にアップロードする行為について「公衆送信可能化」という言葉を使ったりもします。
そして、著作物を他人の無断で公衆送信させない権利を「公衆送信権」といいます。


  第二十三条 著作者は、その著作物について、公衆送信(自動公衆送信の場合に
        あつては、送信可能化を含む。)を行う権利を専有する。

      2 著作者は、公衆送信されるその著作物を受信装置を用いて公に伝達
        する権利を専有する。


 ところで、公衆送信権と複製権とは、部分的に重なるところがあります。

 たとえば、サーバーにアップロードするということは、要するにアップロード元の端末上にあるデータをサーバー上に複製ということでもありますから、公衆送信権の侵害と同時に複製権の侵害でもある、ということになります。

 ではダウンロードの場合についてはどうかというと、著作権法はダウンロードを制限してはいないのですが、ダウロードをするということはダウンロードしたデータを保存した際に複製したことになりますので、複製権の侵害になる可能性があります。

 そうなると、「ダウンロードするだけなら違法にはならない」ということにはならず、合法なダウンロードと違法なダウンロードがある、ということになります。

 「そんな話、聞いたことが無い」なんて思いますか?

 しかし、平成22年1月1日から改正著作権法が施行され、違法コンテンツのダウンロードが禁止されています。そして平成24年10月1日からは、違法なダウンロードについて刑事罰が適用されることとなりました。

 このあたりのことは多少ややこしいので、次回以降続けて解説してゆきますが、この話の重要なキーワードとして「私的使用」というテーマがあります。

日野 孝次朗
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