• TOP
  • コラム
  • 人材育成
  • 若年社員の早期離職を防ぐために、上司が気を付けておきたいことは?(第14回)

コラム

人事 / 人材育成 / 人材育成

若年社員の早期離職を防ぐために、上司が気を付けておきたいことは?(第14回)

2014年04月15日

4月、組織やチーム内で新たな目標を掲げることも多いと思います。
目標を掲げ、前を向く時期である一方、期初こそ、今までの行動を振り返る時期でもあります。
今回は、組織やチームが成功の再現性を高めるために、メンバー自身が『自らの行動を振り返る』ことの重要性について考えます。


■成功者は行動を振り返る

「経験学習サイクル」という考え方があります。
組織行動学者のデービッド・コルブ氏が提唱するこの理論は、下記の4つのプロセスから構成されます。

具体的経験(Concrete Experience):その人自身の状況下で、具体的な経験をする。

省察(Reflective observation):自分自身の経験を多様な観点から振り返る。

概念化(Abstract Conceptualization):他の状況でも応用できるよう、一般化、概念化する。

試行(Active Experimentation):新しい状況下で実際に試してみる。

ビジネスにおいて成功をおさめている人は、総じて上記のようなプロセスで自らの行動を省察(振り返り)、概念化(一般化)し、新たなアクションを起こします。

期初は、1年の経験を振り返り、新たな期に向かって行動を起こす時期ですから、この経験学習サイクルを活用するまたとない機会でもあります。


ポイントその1:省察

このプロセスのポイントとなるのは、「省察」です。

1年間という期間の中で、人は皆さまざまな経験をします。これはどのような職種、業務であっても平等でしょう。
成功者はその経験の中から、振り返る(省察する)力を持っていると言います。
上手くいったこと、上手くいかなかったことを客観視して、その要因が何かを冷静に分析します。

自己評価には甘辛等の個人差が出ます。上司の立場ではメンバーが厳しめの自己評価をする場合は、その中でも上手く行ったことはないか?を導くサポートをする必要があります。
反対に、総じて甘い評価をするメンバーに対しては、より高みを目指すうえでさらに改善すべきポイントがないかを考えさせます。


ポイントその2:概念化

2つ目のポイントは、「概念化」です。

客観視して見えてきた、成功あるいは失敗の中から、別のシチュエーションでも応用できる要素はないかを考え、一般化します。

成功した、あるいは上手く行かなかった要因は何か?
次に行動を再現させるためには、「経験」の中から何を見つけ、何を活用していくのか?
たまたま出来た、あるいは出来なかったのではなく、その行動の中にある「必然性」を見つけさせることが必要です。


■上司のサポートが必須

上司の立場では、上記の「省察」?「概念化」のプロセスにおいて、メンバー本人が気づいていないことを、第三者の立場で導き出していくことが求められます。

忙しい現場では、このような期の振り返りをシートだけで交わすこともよくありますが、評価シートに上司コメントを書いて「読んでおいてください」と手渡しするのではなく、せめて5分、10分でもいいので対面で言葉を交わし、次の期へ向けて1年の行動を振りかえることが望ましいでしょう。

この時間はメンバーにとって、またチームにとってかけがえのない時間となるはずです。
なぜなら、チーム内に「概念化」されたモデル行動が蓄積されていくにつれて、チーム力が養われていくからです。

田原 洋樹
​​MENU