コラム

総務 / 総務の在り方 / インナーコミュニケーション

環境づくりから一歩踏み込むリアルなコミュニケーションの場づくり
第2回:経営に寄与する総務になるために〜経営者の関心事は何か

2016年09月30日

経営と現場、現場と現場を直接つなぐコミュニケーションの場づくりをテーマにしたこのコラム、2回目となる今回は、経営に寄与する「戦略総務」となるために、経営者の気持ちを理解します。
経営者にとって総務はどのような存在なのか。ウォームアップの位置づけですが、次回以降のコラムでも登場する重要なキーワードがいくつか出てきます。


■総務業務は会社の設立前から存在する

会社を設立したときに強く実感したことがあります。

設立時に考えること、やることは、いくつかあります。まずどのような事業をするか。業界の中でどのようなサービスがあるかを調べる。お客さまのニーズが満たされていないところを見つける。具体的にどのようなサービスとして形にするか。お客さまにどうやってリーチするか考える。こうした事業計画づくりは、世の中に新しい価値を提供していこう!と、ワクワクと楽しみながら進めることができます。

ところが、実際に事業計画を実行できるようになるまでには、思っていた以上に時間がかかりました。いわゆる総務業務が、非常に多く存在しているためです。起業しようという覚悟のある人であれば、事業計画は、それまでのキャリアを基に考えることができるでしょう。ところが、総務業務を経験したことがない経営者からすると、あらゆる手続きの小さなところが分からないことだらけ。申請書の書き方、勤怠管理の仕方、本当に小さなことがすべて不安です。

総務業務は、会社が設立したその瞬間、いや、定款作成や登記も含めるなら「設立前」から存在しています。会社を設立したときに実感したのは、設立前から存在する総務はまさに会社の「生みの親」なのです。


■経営者は、生みの親(総務)を頼りたい

どんな規模の経営者であっても、仮に一人社長であっても、生みの親である「総務を頼りたい」という気持ちが必ずあります。
会社が一定の大きさに成長していけば、営業、開発、人事、経理、情報システム、経営企画、広報など、組織が分かれてきます。ところが、生みの親として会社のことを俯瞰し続けることができるのは、総務です。秘書とは違う観点で経営者の思いを先回りしてくれる総務ほど、頼りになるものはありません。


■経営者の悩みを先回りして、解決の筋道をつける

では、経営者は何に切実に悩んでいるのでしょうか。

極論すると「利益創出」と「人材」の2つです。

売上アップ、コストダウン、それにつながるネタがないか、社内・社外で常にアンテナを立てています。人材については、自分と同じように考えてくれる仲間をひとりでも多く増やしたい。
わたしはできたばかりの小さな会社のひとり社長ですが、それでも、利益創出と人材(社員に限らずパートナー)は頭から離れる瞬間はほとんどありません。

もっと他にも色々なテーマがあるではないか!たとえば、コンプライアンスはどこに行った!と言われてしまうかもしれませんが、コンプライアンスも、売上低下やコスト増のリスク低減、あるいはコンプライアンスを企業倫理・CSRの攻めの観点でとらえるのであれば人材育成や、世の中のイシューを捉えるものとみるなら売上向上の機会創出につながっていくものとも考えられるでしょう。

会社の生みの親である総務が、従来どおりのオペレーション業務を通じて経営に寄与することは当たり前のこととしてやるべきです。それに加えて、経営者の思いを先回りする戦略総務として、改善や創造を実現していく「つなぎ役」をどうやって実現するのか。

いよいよ次回から見ていきましょう。

秋山 和久
​​MENU