タクシードライバーの健康状態を「見える化」するツール 眼球運動を分析し、予防的な安全管理
月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2025年06月26日

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大和自動車交通(東京都江東区)は6月23日、乗務員の健康状態を「見える化」する、運転能力測定機器「MEDEMIL Drive®(メデミルドライブ)」を、一部の事業所で試験導入したと発表した。安全な運行を行う体制を強化する目的だ。
事故リスクを可視化 予防的な安全管理を目指した取り組み
国土交通省の発表によると、タクシーなど事業用自動車において、ドライバーの健康状態に起因する事故が増加しており、2023年には全体の約25%が交通事故に発展している。こうした状況への対応策として、ドライバーの健康状態について、「未病」の段階での早期発見や、加齢に伴う運転能力低下などを的確に把握することが求められる。
同社では、乗務員の健康を「安全輸送の根幹」と位置付け、日々の点呼時チェックや健康支援施策の強化に取り組んできた。
こうした取り組みの一環で、「MEDEMIL Drive機器」を試験的に導入した。この測定機器は東京医科大学発スタートアップのMEDEMIL(東京都新宿区)が開発した装置で、運転リスクをスコアとして可視化できる。
眼球運動を分析することで、運転能力を90秒で測定し、AIがドライバーの事故傾向や注意力・認知力・判断力を複合的に評価し、視界の広さ、明暗順応(コントラスト)や深視力、動体視力などの測定が可能だという。視界測定モードや眼球運動トレーニングモードも搭載されている。

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