総務のマニュアル
:
退職者の声で組織の課題を明確にする エグジットインタビューのすすめ
脱・やりっ放し! 退職者の声を組織改善につなげるための戦略的「エグジットインタビュー」活用法
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ HRアセスメントソリューション統括部 主任研究員 飯塚 彩
最終更新日:
2025年09月29日

アクセスランキング
第1回では、エグジットインタビュー(退職時インタビュー)が重視されるようになってきた背景や目的・メリットについて、第2回では、エグジットインタビューの具体的な進め方についてご紹介しました。最終回となる今回は、インタビューで得た退職者の声を整理・解釈し、組織改善につなげる方法についてお伝えします。
情報の整理と読み解き方
エグジットインタビューの結果は個人の語り、つまり、断片的かつ主観的な情報です。そのため、言葉の背景も含めて、丁寧な整理と読み解きが必要です。
整理・読み解きにあたっておすすめしたいのは、退職者をひとまとめにせず、いくつかの観点で分類する視点を持つことです。たとえば、パーソナリティーの傾向(挑戦志向/安定志向/協調性重視など)、所属部署や職場環境の傾向(マネジメントのスタイル、チーム構成、働き方など)、退職理由(燃え尽き・キャリア不安・人間関係など)、在職期間などです。このように整理することで、「あるタイプの人が、どのような職場環境で、どのような違和感を抱きやすいのか」が可視化されます。
加えて、単に「上司と合わなかった」のような結論付けに終わらせず、「どのような場面でそう感じたのか」「どうすれば違った結果になったか」のように、次に生かせる学びを得る姿勢で情報を読み解き、改善のためのプロセス設計に落とし込むことが重要です。
エグジットインタビューの活用先と活用のポイント
エグジットインタビューの活用先としては、以下が挙げられます。
※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。