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デジタルトランスフォーメーションを加速するために、総務パーソンが知っておくべき、今注目のITのトレンド「RPA」をご紹介します。
「総務が知っておくべきITトレンド(1) ノーコード/ローコード開発ツール、メタバースはこちら」
「総務が知っておくべきITトレンド(3) ブロックチェーン」はこちら
RPAとは何か
RPA(Robotic Process Automation)とは、コピペや転記、照合や入力など、画面を見て、キーボード、マウスを操作して行う作業を、人間に代わって行ってくれるソフトウエアです(図表)。前回紹介した「ノーコード/ローコード開発ツール」がアプリケーションを開発する手段であるのに対し、RPAは、すでにあるアプリケーションの操作や連携を自動化するツールです。
一般的に、ほかのアプリケーションを連携させる場合は、アプリケーションが提供する連携機能(API:Application Programming Interface)を使い、連携プログラムを作るのが一般的です。しかし、専門的なプログラミング知識が必要であることに加え、各アプリケーションにAPIを用意しなければなりません。
それに対しRPAは、すでに使っているアプリケーションの画面で人間が行っている操作手順を録画するように登録すれば、それを自動で操作してくれます。
たとえば、申請書登録画面に表示された項目ごとのデータを読み取り、それをEXCELに転記する、拾い出したキーワードからほかのアプリケーションで情報を検索して必要な項目をチェックするなど、人間が行っていた操作の手順をそのまま実行してくれます。人間に代わって作業をしてくれる労働者という意味で、「Digital Labor」や「ロボット」とも呼ばれています。
RPAは役所や公的機関、金融業界など、事務処理や書類作成といった人間の手作業に頼る、単純だけれども、手間のかかる業務が多い業種・職種で、作業の生産性を大幅に向上させることができます。つまり、「定型×単純×反復×大量」の業務に向いているといえるでしょう。
今までは事務処理の合理化を進め、コスト削減をはかるために、海外でのシェアード・サービスやBPO(Business Process Outsourcing)が使われてきました。しかしながら、現地での労働単価の上昇や、人材の流動性が高くノウハウが定着しないという問題を抱えています。
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