総務のマニュアル人生100年時代に対応した職場へ エイジフレンドリーガイドラインの活用

エイジフレンドリーな環境とは? 照度の確保や補助機器の導入など整備すべきハード面の対策

特定社会保険労務士 中小企業診断士 坂本 直紀
最終更新日:
2025年01月20日
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エイジフレンドリーの目的や注目される背景、「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン」(以下、エイジフレンドリーガイドライン)を基にした対策のポイントなどについて3回に分けて紹介する本連載。今回は、エイジフレンドリーガイドラインを基に、企業がハード面で対応すべきことについて事例を交えて解説します。

1. 基本的な考え方

身体機能が低下した高年齢労働者であっても安全に働き続けることができるよう、事業場の施設、設備、装置などの改善を検討し、必要な対策を講じます。その際、高年齢労働者の特性やリスクの程度を勘案し、事業場の実情に応じた優先順位を付けて施設、設備、装置などの改善に取り組みます。

2. ハード面に関する具体的な対策

(1)照度

高年齢労働者は、視力や明暗の差への対応力が低下する場合があります。通路を含めた作業場所の照度を確保するとともに、照度が極端に変化する場所や作業の解消をはかります。 

(2)階段や通路の工夫

階段には手すりを設け、可能な限り通路の段差を解消します。床や通路の滑りやすい箇所に防滑素材(床材や階段用シート)を採用することが効果的です。また、滑りやすい箇所で作業する労働者に防滑靴を利用してもらい、滑りの原因となる水分・油分を放置せずに、小まめに清掃しておきます。

併せて、労働者に墜落制止用器具、保護具などの着用を徹底してもらいます。やむを得ず、段差や滑りやすい箇所などの危険箇所を解消することができない場合は、安全標識などの掲示により注意喚起を行います。

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著者プロフィール

n-sakamoto

特定社会保険労務士 中小企業診断士
坂本 直紀

人事コンサルタント。坂本直紀社会保険労務士法人 代表社員。特定社会保険労務士、中小企業診断士。就業規則、残業対策等の労務支援のほか、セミナー、社内研修講師としても活躍中。著書に『ストレスチェック制度 導入と実施後の実務がわかる本』(日本実業出版社)など多数。厚生労働省パワハラ対策企画委員会メンバー(2016年度~ 2018年度)。

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