社員の幸福度と企業成長に相関傾向 近畿経済産業局が人的資本経営の報告書を公表
月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2026年05月22日
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経済産業省近畿経済産業局は5月21日、人を価値創出の源泉と捉え、社員の幸せを重視する企業の経営実践を調査した「BE THE LOVED COMPANY REPORT 4.0」を作成したと発表した。
同局は2025年度の取り組みとして、これまで暗黙知とされていた「人の幸せを中心に据えた経営」の実態を定性・定量の両面から捉えるため、人的資本相関可視化ツール(ver.1.0)の開発に取り組んできた。同ツールを用いてモデル企業10社を調査した結果、労働生産性の低下や採用難などの構造的な課題から脱却している可能性が示されたとしている。
人的資本相関可視化ツール開発の背景と分析結果
同局は、地域の中堅・中小企業が労働供給制約下で「稼ぐ力」を向上させるためには、人を付加価値創出の源泉とする人的資本経営の普及が不可欠であるとしている。非上場の中堅・中小企業は人的資本に関する情報の開示義務対象外である場合が多く、実践事例や効果が可視化されにくい側面があった。開発されたツールは、自社の現在地を把握し、内省や対話につなげることを目的としたものだ。
モデル企業10社を対象とした調査では、人・組織に関する各指標の相関関係が分析された。社員へのアンケートの結果、組織の在り方や仕事の在り方が、社員一人ひとりの幸せや成長にかかわる多くの指標と正の相関を示すことが確認されたとしている。具体的には、「関係性を深める取り組みの実践」や「内発的動機を育む仕事設計」が、個人の「幸福度」「組織効力感」「利他的行動度」「心理的安全度」などの向上に寄与したとされる。
モデル企業が示す労働生産性と人材定着の優位性
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