環境エコシステムを「企業緑地」で実現 「地球環境大賞」を受賞したDNPの都市再開発プラン
月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2025年06月16日

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大日本印刷(DNP、東京都新宿区)は6月13日、同社敷地内の「市谷の杜」が第33回地球環境大賞「特別賞」を受賞したことを発表。4月7日に本賞の表彰式が行われ、6月14日に地球環境大賞の特別番組内で紹介されたと明かした。
「都市における新しい森づくり」を目指して、総敷地面積の約3割を「企業緑地」に
地球環境大賞は、「産業の発展と地球環境との共生」に積極的に取り組んでいる企業・自治体・市民グループを表彰する制度。地球温暖化防止や循環型社会の実現に寄与する新技術・新製品の開発、環境保全活動・事業の促進、21世紀の社会システムの探求、地球環境の保全意識の一段の向上を目的として実施されている。
同社は、本社がある東京都新宿区の市谷地区を、価値創出の象徴的な拠点と位置付け、都市再開発を進めてきた。その一環で、同社敷地内の有効空地である人工地盤上で「都市における新しい森づくり」を推進し、総敷地面積の約3割に当たる1万5000m2を緑化する「市谷の杜」を育てている。

「市谷の杜」は、生物多様性に配慮し、かつてこの地に広がっていた武蔵野の雑木林をイメージして、関東近県の地域在来種で植生を構成した「企業緑地」。明るく親しみやすい落葉広葉樹を中心として、荘厳さと静けさが感じられる常緑樹を織り交ぜ、多様性あふれる自然の森を目指す。加えて、都市緑地としての安全面や防災面などの機能も有している。
「市谷の杜」環境エコシステムの詳細
また、同社は「市谷の杜」を、設計の段階から再生・循環の役割を強く意識したプロジェクトとして位置付けている。人工的な森でありながら、土壌に養分が蓄えられ、樹木が自力で成長していく自然のサイクルを生み出そうと計画。森の約半分は人工地盤上だが、人工軽量土ではなく自然土を使用している。
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